耳で聞いたことや文字として見かけたことがある感覚の任意売却物件ですが、どのような内容の物件なのでしょう。
不動産物件の所有者が、住宅ローンや税金を支払うのが困難になり、残っている債務を返済する目的で売却する物件のことを指しています。
住宅ローンの債務者と金融機関などの債権者、更に物件を買い取った人物と合わせた三者が合意をした段階で、売却代金が住宅ローンの債務者に入ります。
その売却代金で債権者となる金融機関に残ったローンの支払いを行い、その後抵当権抹消手続きを金融機関が債権者として行います。
買受人は物件を入手することになり、その物件こそが任意売却物件です。
任意売却物件と比較される対象として競売物件も存在していますが、物件の価格や住宅ローンの可否など、様々な違いがあります。
任意売却物件は一般の不動産物件と同じように取り扱いされますが、内覧できない競売物件は、マンションの場合には修繕積立金や管理費が滞納されている可能性があるなど、入手した後にも様々な問題が浮上することも考えられます。
住宅ローンも、任意売却物件は中古住宅と同じ扱いでローンを組むことができますが、競売物件は住宅ローンを組んで、物件を入手することが難しいようです。
マンションから一戸建てへの引越しを始め、様々な理由で不動産を手放すことが考えられますが、住宅ローンや税金などの支払いが滞ったことで売却をしなければならないのは胸が痛みます。
突然勤務先を解雇されて職を失うなどのアクシデントが多くの原因となっていますので、多くのローン返済中の方は、万が一に備えた蓄えをある程度用意しておく、予想していなかったできごとにも柔軟に対応するようにしますと、大切な自宅が任意売却物件として取り扱いされずに済みます。
知っているようであまり知られていない任意売却物件について興味がある方は、更に詳しく調べてその仕組みについて理解を深めてみてはいかがでしょう。