不動産コンサルタント・ニコニコ大家さんプロデューサーの
星 龍一朗です。
今回は、
「高い売却査定価格の落とし穴」
についてです。
不動産を売却しようとする時には、通常、不動産会社に相談すると思いますが、
次の3種類の価格の違いに注意してください。
①査定価格
②売出提案価格
③買取価格
まず、
①の査定価格ですが、
これは、この金額ならば、売れるだろうという推測価格です。
そして、
②の売出提案価格は、①の査定価格を踏まえつつ、値段交渉が入る場合に備えたり、
もう少し高く買ってくれる人がいる可能性もある
ということを加味して、査定価格に少し上乗せした価格で、
売り出すことを推奨するという提案価格です。
③の買取価格は、
この金額であれば、買い取りをしますよという、
買い受け希望価格となります。
したがって、例えば、以下のようになるわけです。
①査定価格 2000万円
②売出提案価格 2080~2180万円
③買取価格 1750万円
では仲介で、売却活動を依頼する場合に、
査定価格を高く出してきた不動産仲介会社を選べば良いのか。。。
というと、一概に、そうとも言い切れません。
なぜなら、とにかく、まずは売却活動の依頼(媒介契約)を受けたいがために、
あえて、査定価格を高めにして、提案してくる仲介会社もあるからです。
媒介契約を結んで、しばらく売却活動をしてみてから、
この価格では、高すぎるようで、反響がないので、
価格を下げましょう!
という値下げ提案をするという戦法です。
ですから、査定価格の金額が高いという理由だけ、
売却活動を依頼する仲介会社を依頼するのは、
危険なのです。
必ず、その他の選定ポイントを確認する必要があります。
この点については、前回、書きましたので、その記事を参照してください。
↓
査定の際には、査定報告書という形で、
査定価格の算出の根拠や、周辺の取引事例などを
記載した書面を提出してもらうのが良いでしょう。
各社、独自の査定報告書のフォーマットを用意していて場合が多いので、
複数社のものも、見比べてみてください。
一方で、買取価格というのは、
その価格で買い取るますよ!
という金額ですから、高いのに越したことはありません。
もちろん、価格以外の条件。例えば、
1.契約時期
2.決済時期
3.資金の確実性
4.売主の瑕疵担保責任の有無
など、
その他の条件も、大切です。
最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。
次回は、「意外と知らない3種類の媒介契約の中身」について、触れたいと思います。
星 龍一朗