不動産オーナーの皆様にまず行っていただきたい節税対策として、小規模企業共済があります。
私が担当している現在のお客様はほとんど皆さん加入されています。
現在、新聞やTVなどのメディアで、個人型確定拠出年金がさかんに取り上げられており、iDeCoという愛称も決定しましたね。
ですが、iDeCoに加入しようか迷っている不動産オーナーさんがいれば、まずは小規模企業共済の加入を検討していただきたいと思います。
小規模企業共済とは
独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しており、個人事業の廃業、役員を退職したときなどにより生活資金等をあらかじめ積み立てておくための共済制度です。
加入条件として、会社の役員である方、個人事業主の方等に該当する必要があり、サラリーマンなどの給与所得者が不動産経営などを兼業するような場合には、加入できません。
小規模企業共済のメリットとしては、下記のようなものが挙げられます。
・掛け金は月1,000円から70,000円の範囲で選択でき、全額を所得控除することができる。
・共済金を一括で受け取れば、退職所得控除、分割で受け取れば公的年金等の雑所得控除が受けられる。
・掛け金の範囲内で事業資金の貸付けを受けることができる。
・解約はいつでも可能
・20年以上加入していれば、元本は保証される
iDeCoと小規模企業共済には、掛け金の全額所得控除や受取時に退職所得控除・雑所得控除が受けられるなどの共通点がございますが、iDeCoには、60歳まで解約ができないことや加入時や毎月の手数料を銀行に支払わなければいけないなどのデメリットがあります。
上記のようなデメリットを考慮すれば、不動産オーナーの節税対策として、まず小規模企業共済に加入しておき、それでもなお節税対策が必要な場合にiDeCoへの加入を考えればいいかと思います。
また、不動産オーナーであり、一棟所有されている方であれば、共済金の受取時に、その資金を元手として、大規模修繕を行うことにより、小規模共済の節税メリットを最大限生かすことが可能になります。