ここ最近の問題となっている空き家問題。
その空き家問題が解消されないのは、それぞれに事情というものが生じるからです。
たとえば、古い家を解体して新たな家を建てて住む、もしくは人に貸して家賃収入を得るといった考えが生まれるのですが、どちらにしろそれを実現するには相当なお金がかかってきます。
そこで、空き家問題の救世主ともいわれる減量住宅というものが存在してくるのですが、この減量住宅というのは一体どういったものなのでしょうか。
減量住宅とは?
減量住宅とは、一言でいいますと住宅であり家を減量していくことをいいます。
住宅を減量なんて意味不明かと思われます。
減量住宅というのは、一種のプロジェクトだと捉えてもらえるとわかりやすいかもしれません。
もう誰も住まなくなった住宅を、建築家やアーティストといった人たちが一定期間その空き家住宅の住民となり、少しずつ家を減量していくということなのです。
この住人となった建築家やアーティストといった人たちが実際に住み、使わない部屋や壁、間取りや設備などをどんどん排除していきます。
そうすることで、前よりもかなり小さい家が完成されていくのです。
その先も同様に色々なものを排除していき、最終的には全て解体されて全てなくならすということを目的として行っているのです。
減量住宅に住むルール
減量住宅に住む際、それなりのルールというものが設けられています。
その一番のルールは、やはり解体して全てなくならすということが最終の目的となります。
ですので、使えるものは何でも使うのですが、基本的には何も足してはならないということです。
たとえば、床を抜けばそこには当然のように土間が出てきてしまいます。
そうなれば他の床と土間の間にはかなりの段差ができ、生活するにはとても不便なものとなります。
しかし、その土間には何も埋めてはならないのです。
そこで住んでいる以上住みやすくしたいというのは誰もが思うことでもあります。
ですが、そこに階段などの段差を作る、コンクリートなどを埋めて段差をなくす、といったことを行うと解体の際に少なからず費用というものが出てきてしまうのです。
最終的なゴールはお金をかけずに家をなくすということですですので、そういった無駄な出費になるような行動はルールに反しているということになるのです。
とはいえ、このルールは実際に住む人が決めるルールとなります。
ですが、所有者の希望をなるべく叶えるために減量住宅というものが存在します。
なるべく無駄な出費が出ないよう、自分自身にルールを決めるというのはプロとしては最低限の行為ではないかと思われます。