2015年から相続税の基礎控除の金額が下がり、相続税の対象者が増えたとされています。
ということから、最近では相続税を抑える方法が多く紹介されています。
その中の一つに、二世帯住宅にすることで税金を下げるといった方法があるのです。
相続税と二世帯住宅、この2点にはどういった仕組みが存在してくるのでしょうか。
二世帯住宅で税金が下がる理由
二世帯住宅を建てることにより、相続税の税金を安く下げることは十分に可能だとされています。
簡単に言いますと、小規模宅地の特例という相続税の発生によって、今住んでいる家を売却せざるを得ない状況を防ぐための制度があるからなのです。
まず、この小規模宅地の特例を利用することで、土地の評価額を80パーセント減らすことができます。
土地の評価が下がれば自ずと資産も低くなるということから、相続時の対象となる課税額も同時に減るということになるのです。
税金を下げるための注意点
二世帯住宅により税金を下げることは十分に可能になるのですが、その中でも注意する事というのは少なからず存在してきます。
まず、構造的に屋内で行き来ができるということは最低限必要になってくると思われます。
やはり、生活を共にしているということが条件でもありますので、屋内での行き来ができないとなれば二世帯という名目には当てはまらないからです。
ですが、最近になって屋内での行き来ができなくても小規模宅地の特例の対象になるような法改正がされました。
とはいえ、今後また法改正がされて状況が変わる可能性も無きにしろあらずですので、やはりここは屋内での行き来は最低限できるようにいておいた方が無難かもしれません。
次に、区分所有登記は決してしないということ。
区分所有登記とは、それぞれ独立して住居する際に複数の部分から構成されている1つの建物のことをいいます。
要するに、区別所有登記をしてしまうと親と子が一緒に生活をしていないということになるのです。
そうなってしまえば、いくら屋内で行き来が可能であっても二世帯住宅として一切認められないということです。
結果的に、小規模宅地の特例の親と子の同居という点では当てはまらなくなります。
ですので、税金を抑えるということを最優先で考えるのであれば、区分所有登記には十分注意が必要となってきます。
これらの注意点だけしっかり守ってさえいれば、二世帯住宅を建てることにより相続税の税金を抑えることは十分に可能だということなのです。