寄付しやすいのは、空き家？空き地？
寄付を受けた後の用途がいろいろあるという点において考えると、圧倒的に空き地の方が寄付しやすいと言えます。空き家の場合、その家を使うということがおおむね必要で、その他の用途といっても利用の仕方がないからです。次に空き家と土地のセットで寄付する場合と土地だけならどちらが寄付しやすいでしょうか。この場合は、明らかに古くて利用できない建物でない場合は、少しでも活用することができるので、空き家と土地のセットの方にメリットがありそうです。また何よりもプラスになる点は、土地だけを所有している場合と比べて、家がある場合には固定資産税の減額を受けることができるのです。こうしてみると、やはり土地だけを所有するよりも、空き家があった方に有利な条件がありそうです。条件だけでみると空き家と土地のセットで所有する方がいいように思いますが、寄付を受ける先が、初めから空き家をいらないと考えているか違う用途を望んでいる場合などは、寄付を敬遠されてしまうこともあります。
寄付先は慎重に選びましょう
寄付するというと聞こえはいいのですが、メリットのある土地をわざわざ譲り渡すとなると相手も多少の警戒はしてきます。また、寄付する側も相手は慎重に選択したいものです。信頼がない個人に寄付するなどというケースは避けたいところです。自治体や公益法人といった寄付先が信頼という点からは望ましいといえるでしょう。また、こういった寄付先は「みなし譲渡所得課税」非課税で寄付できるというのもメリットです。先祖代々から譲りうけている土地は取得費がかなり安価であったりする場合があり、いくら地価が低い田舎であっても「みなし譲渡所得課税」の額が高額になることがあります。そういった場合には自治体や公益法人といった寄付先が良いでしょう。
しかし、寄付したい理由が固定資産税の高額さであったりすると、寄付される自治体は収入源である税金が減少することにつながるため了承しないということも考えられます。この時は、今一度売却の可能性を探ってみるのも方法です。
