自治会や町内会へ寄付をするには
売れ残ってしまった土地や空き家を自治会や町内会へ寄付したい場合について。自治会や町内会は、営利目的で運営されていない公益性のある組織です。どうせ寄付するならば、その地域に役立ててもらいたいということで、自治体や町内会へ寄付をしたいと考える人もいるでしょう。個人の場合は、個人名義、法人の場合は法人名義で登記を行うことができます。法人が登記できるのは、法律上で法人が法人格という人格を持つとみなされているからなのです。しかし、同じ団体組織の自治会や町内会などは、このような法人格をもっていません。そこで、地域単位でまとまって活動している団体に対しては、その地域の市町村長に地縁団体として認可されれば、不動産の所有者としての権利を認められるという制度があります。つまり、まず寄付しようとしている団体が、市長村長に認可されているのかどうかを確認するといいでしょう。認可を受けている地縁団体に寄付をした場合、公益法人と同様に税制の優遇措置を受けることができます。
これから相続する土地や建物を放棄するには
すでに相続してしまっている土地や建物の場合、後から相続放棄をすることはできません。しかし、これから土地や建物など相続するというような場合は、相続放棄という形を取れば必要のない不動産を所有しなくてもよいことになります。ここで1つポイントがあります。この相続放棄とは、いらない不動産のみを放棄するということができないのです。そのため、仮に自分が相続をさせる側で、どう見ても今後売れる見込みがないなど、空き地のまま残りそうだというマイナスの財産があるケースでは、そのような不動産以外のプラスの財産を生前贈与などしておく必要があります。
なぜ一部の相続分だけを相続放棄ができないかというと、プラスとマイナスの財産がある中で、相続人たちがマイナスの財産のみを放棄してしまうことが考えられるからです。
このようなことから、相続放棄する場合はプラスよりもマイナスの財産が多い場合になされることが大半です。