生前贈与はいうほど節税にはなりません!

税金のうち消費税・住民税などは個人としては馴染みの深いものですが、その負担にウンザリしてしまう方も多いのではないでしょうか?タックスヘイブンだとか脱税だとか、額によっては新聞の一面を飾ってしまう税金問題。滞納すれば無慈悲に強制執行などが行われますし、税金が無くなればなあなんて思うことは至極当然のことと思われます。そこで皆考えるのが「節税」ですね。消費税が4月から上がるといえば、3月には車などの高額な商品が売れます。これらも一般的な節税方法といっていいでしょう。例えば1,000万円の買い物をして消費税が5パーセントだと考えると、消費税は50万円、消費税が8パーセントになってから購入すれば、消費税が80万円。1か月の違いで30万円も損してしまいますね。このように消費税程度であれば節税の算段も立てやすいですが、今回取り上げる相続税はそうもいかないんです。例えば生前贈与で上手い具合に相続税を切り抜けられたとしても、その場合には贈与税という税金がニッコリと待っているからです。

贈与税と相続税の違いと対策

相続税とは、被相続人が死亡した時に発生した相続財産に応じて課される税金のことです。課税される条件は「相続による財産の承継」なので、相続前に、いわゆる生前に不動産の名義を書き換えてしまうと、被相続人が死亡した時には当該不動産の名義が変更されているため確かに相続税はかかりません。しかし、そのようなことは国も想定済みなのでしょう。相続税を規定する相続税法には、贈与税という項目がきちんと用意されていますし、被相続人死亡の3年前までに贈与された財産に関しては相続税が適用されてしまいます。安直な方法で課税から逃れることはできません。そんな相続税・贈与税対策として早々に始めることができて効果的なのが「暦年贈与」です。これは毎年110万円までであれば贈与税が非課税となることを踏まえ、その上限を超えないように毎年コツコツと少しずつ財産を贈与するというものです。ただ、不動産に関しては価格が110万円以上することがほとんどなので、これに当てはめようとすれば予め売却しておくなどの方法しかないでしょう。早めに、税理士などの専門家に相談するのが吉です。

 
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