先週最終回を迎えたドラマ『就活家族』の中で、ある家族がマンションを売って戸建てを買っていました。就職活動中の息子と社会人の娘と一緒にマンションに住んでいた4人家族が、そのマンションを売って戸建てを買うというストーリーでした。社会人の娘はいつ結婚して嫁に行ってもおかしくないし、就職活動中の息子は就職とともに1人暮らしをする可能性も高いですよね。そのタイミングで戸建てを買おうという話なので、驚きとともに見ていました。
ドラマの中のストーリーではあるものの、戸建てを買えば、お花好きのお母さんがお庭でガーデニングを楽しめるというのはとても素敵だと思うし、将来息子が結婚したときに一緒に住めたらいいなと密かに思っている親の思いを、息子自身が理解しているところもやさしいなと思いました。が、やっぱり現実的な私としては、ついつい異議を唱えたくなってしまいます。
程なく息子も娘も独り立ちし、夫婦2人だけになったら、戸建ては広々しすぎるのではないか、年をとったら階段も億劫になるのではないかなど、余計な心配をしてしまいします。それに、本当に息子が結婚して一緒に住んでくれたら嬉しいかもしれませんが、現実的には一緒に住むという選択をするカップルは少ないのではないでしょうか。そうすると、将来この家も、空き家予備軍ということになってしまいますよね。
私だったら、2人の子供が独り立ちしてから、戸建てではなく駅近のコンパクトなマンションに住み替えをするという選択をすると思います。子供はいつかは巣立っていくものですので、大人になった息子や娘と一緒に住むことを想定した戸建て住宅を、そのタイミングで新たにローンを組んで購入するというのは、私にはとてもできそうにありません。
駅近のコンパクトなマンションなら、いざ自分に何かあったときにも賃貸に出したり売却したりしやすいですよね。もし、マンションを売って戸建てを買うとしたら、それは、家族を持った息子または娘に、「一緒に住む家を買おうよ」と誘われた場合でしょうかね。