昨今、日本でも離婚率がますます上がっていますね。自分のまわりを見渡してみても、離婚した友人があっちにもこっちにもいてビックリします。中でも、結婚して2年で離婚した友人は、結婚と同時に都内に戸建て住宅を購入していました。さて、離婚することになった場合、住宅ローンの残っている家はいったいどうなるのでしょうか?
私の友人が家を買ったのは、都内でも住みたい街ランキングにランクインするエリアです。もちろん住宅ローンを利用して買いました。ところが、結婚してたった2年で離婚。理由は不倫などではなく、いわゆる性格の不一致だそうですので、慰謝料などは発生していません。ただ、住宅ローンを利用して家を買ってしまっているというのが大変なポイントでした。
家は友人名義で、住宅ローンも友人が借りていました。離婚した後その家に住みたいとは2人とも思っていなかったので、家は売却することになりました。とはいえまだ家を買って2年、住宅ローンはたんまり残っています。それでも売却することはできるのでしょうか?答えはYesです。住宅ローンは家を売却したお金で返済すればいいわけです。
住宅ローン残高より高く売れれば返済後に残ったお金は財産分与の対象となります。でも、問題は売却価格より住宅ローン残高が上回っていた場合です。住宅ローンが完済できなければ、その物件には抵当権が残ってしまいます。通常抵当権付の物件は売れません。ですので、不足分の資金を用意しなければなりません。
築浅物件でも、中古は中古。不動産は新築物件でなくなったそのときからすぐに価格が下落しますので、査定してみると想像よりも査定額が低いということがよくあります。そうすると、住宅ローンが残ってしまうケースが多いということです。
友人の家は、ある程度人気のエリアにありましたので、買い手は見つかりましたが、それでも売却価格は住宅ローンを少し下回ってしまい、返済資金を用意しなくてはいけなくなりました。とんでもない金額ではなかったので、なんとか資金を用意して家は売却することができたそうです。よかったですね。もし資金を用意できなかったら離婚しても家を売ることができず、友人はその家に住みたくなかったとしてもローンを払い続けなければいけないところでした。
というわけで、離婚することになっても、住宅ローンが残っている家を売却することはできます。ただし、売却価格で住宅ローンを返済できなければ返済資金を別途用意しなければいけないということになります。抵当権が付いたままの不動産は売却できませんので注意しましょう。