遺産相続をすることになったら、まず何をしなければならないのでしょうか?まずやらなければいけないのは、どんな遺産があるのかという調査です。遺産には、不動産をはじめ預貯金や株・車などが含まれます。では、ここでは不動産に絞ってみてみましょう。
そもそも不動産を相続するって、具体的にはどういうことなのでしょう。不動産を相続するということはその不動産の所有者になるということですよね。不動産の場合、登記することによって初めてその人の所有となります。ですので登記を完了しないことには相続したとはいえません。
もし相続登記をしないで放っておいたらどうなるでしょうか?その不動産は亡くなった方の名義のままになっているので、その不動産を勝手に売ったり貸したり譲渡したりすることはできません。登記しないまま相続人本人が亡くなってしまったらさらに複雑なことになってしまいます。ですので、不動産を相続することになったら、必ず相続人登記をするということを覚えておいてくださいね。
まずは、亡くなった被相続人がどんな不動産を持っていたのかを調査しなければいけませんが、どうすれば被相続人がどんな不動産を持っていたのか知ることができるのでしょうか。それは、その人ごとに作られている「名寄せ帳」という不動産の一覧表を見れば一目瞭然です。名寄せ帳は、市区町村ごとに作られているので、市役所で閲覧することができますよ。
名寄せ帳を閲覧できるのは所有者本人なのですが、本人が死亡している場合は戸籍謄本など相続を確認できる書類があれば、相続人も閲覧することができます。意外と相続人が知らない場所に不動産を所有している場合もありますので、相続の際には必ず名寄せ帳で確認をしましょう。
また、名寄せ帳の写しを取り寄せるのと同時に、該当する不動産の固定資産評価証明書も一緒に取得しておくといいですよ。評価証明書にはその不動産の評価額が記載されていますので、遺産分割協議の際に必要になります。
さて、名寄せ帳は市区町村ごとに作られていると申し上げましたよね。その市区町村外にある不動産を把握することはできません。ですので、保管されている不動産の権利証を探して確認したり、家に届く固定資産税の納税通知書なども見ておきましょう。生前より、どこに不動産を持っているのかは聞いておいた方がいいですね。
不動産を相続する際には、こうしてまずはどんな不動産があるのか調査することからはじめます。では、さっそく市役所に行ってみましょう!