マンションの売却を考えるのは、結婚や子供の生まれた時、就職や転勤など、仕事・プライベートにわたっていくつかの転機の時が多いでしょう。
ただ、どうせ売却するのですから、できる限り高い金額で売却したいと考えるのは、当然だと思います。
では、マンションを売却する時に、最もふさわしい時期というのはあるのでしょうか。
ここではマンション売却にあたって、売り時としてふさわしいタイミングを、築年数との関係で見ていきたいと思います。
中古マンションの査定方法
そもそもマンションの査定評価はどのように行われるのでしょうか。不動産流通センターが発行している査定評価マニュアルでは、類似した過去の取引事例をもとに査定額を算出しています。これは「比較事例方式」と言われ、およそ10項目からなる評価基準をもとに査定額を導きます。
築年数から見た売り時
マンションの購入希望者が、どの程度の築年数を最も購入対象として考えているか、アンケート調査した資料によれば、築年数で理想的な年数は「5〜10年」で46%、「5年以内」が15%となっているので、合計で60%以上の人が10年以内の築年数を探していることがわかります。
また、実際に成約に至った築年数を見てみると、東日本レインズのデータによれば、「築年数10年以内」が最も多くて23%を占めています。
このようなことから、マンションを売却するにあたって、高額の売却額を目指すのであれば、築年数10年以内のものでないと難しいということがいえるでしょう。
不動産価格指数から見た売り時
国土交通省が作成している「不動産価格指数」によれば、2010年の価格指数を100とした時、2016年1月の時点で、戸建は103と微増にとどまっているのに対して、マンションは127と、およそ3割り増しにまで急増しています。
これには2020年の東京オリンピックを背景とした取引価格のプラス要因の影響があると言えます。つまり2020年までは取引価格の上昇が続くと考えられますので、マンションの売却は、その直前、2019年頃をめどに行うのが妥当になります。
まとめ
以上、マンション売却にあたっての売り時について、築年数や市場動向などを概観してきましたが、いかがでしょうか。
このほかにも都心部と地方の違い、金利動向の影響などいくつかの要因が絡んできますので、なるべく多くの観点から売り時を検討することをお勧めします。