両候補が罵り合い、良くも悪くも世界の注目の的となった2016年アメリカ大統領選。
トランプ氏が大統領に就任した後も、まだ罵り合いは継続しています。
各陣営が衝突し、アメリカのメディアでは連日「分断国家」と掻き立てることに。
しかし、実は何十年も前から共和党と民主党が拮抗するたびにアメリカのメディアは「分断国家」、「分裂国家」といった記事を掲載しているのです。
アメリカが分断されているのは、選挙結果を見なくてもわかります。
もっとも一見で理解できるのが、不動産。
アメリカでは、白人が住んでいる地域と黒人などの有色人種が住んでいる地域は隣接しているもののハッキリと別れています。白人居住区から通りを一本挟むと、見事に黒人しかいない地域が広がっているのがアメリカです。
そして、富裕層の地域は主に白人居住区。
治安が悪く経済的にも崩壊したと言われているデトロイトですが、白人居住区には美しい整備された住宅街が広がっています。
また、白人居住区にはなんとなーく不動産屋が黒人を住まわせないようにしたり(ローンが下りない、など)黒人が住み始めれば白人層が逃げたりというのが現状です。
反対に、町の入り口にガードマンが立ち出入りをチェックする超富裕層の地域もありますが、住民の多くはやはり白人。
コレが自由の分断国家、アメリカの姿なのです。
「日本では有り得ない!」と考える人も居るでしょう。
確かに、現状の日本ではなかなか考えられない風景です。
しかし、2017年2月に、インターネット上で千代田区の「ワンルーム建設反対運動」というのが少し話題になりました。
コレは神田区佐久間町で起きた6畳ワンルーム(計16戸)マンションの反対運動なのですが、明らかに狭小住宅ですし元々あった「ワンルーム規制」を逃れた物件。
ただ、反対のプラカードには「賛成する人誰も無し」や「どんな人が住むのやら」と地域での分断が物凄いというか差別心理がさく裂しているというか。確かに、狭小ワンルームが水商売の方の寮として使用されていたりするケースもありますが。
ただ、分断されると富裕層の住む地域の地価は簡単に跳ね上がりますし、貧困層(申し訳ないですが)の住む地価は下がります。
治安の悪化も後者の地域に集中することに。
国家として、人道的に良いのか悪いのかは別として、日本でもそういった分断が珍しいものではなくなっている流れなのかもしれません。