不動産投資、売買、運用といっても、様々な形があります。その中の一つのジャンルが「賃貸併用住宅」です。
その名の通り、「賃貸物件」と「住宅」が一緒になっているモノで、例えば一つの建物の一階・二階部分を住居として使用しそれより上の三階・四階部分を貸し出し賃貸収入を得る、というパターン。
「アラ!住居も確保していながら、大家さんとしての収入もゲットできるなんてオトクじゃない!」と思う人も居るでしょう。
ある意味、正解です。
ほかにも、大きいのが「賃貸物件ながら住宅ローンを利用できる」ということ。
投資目的で賃貸物件を建てようとすると、費用が大きくなりがち。投資用のローン金利ではなくより有利な住宅ローンの金利が適用されるので、総額を抑えることができます。(金融機関によって条件は変わってきます)
家賃収入という経済的メリットもありながら、子供が生まれるなど家族が増えたら賃貸部分を減らし居住部分を増やす、子供が自立するなど家族が減ったら賃貸部分を増やし住宅部分を減らすといった柔軟な対応が可能です。
ただ、一方でデメリットもやっぱりあります。
賃貸併用住宅は、投資向きの物件ではありません。
不動産投資家は基本的に住むことを想定しておらず純粋な投資物件を好むため、賃貸併用住宅はなかなか高額で売れないという現実があります。また、売却までの期間も掛かりがち。賃貸併用住宅の市場自体が小さいのです。
ライフスタイルや家族にも注意しなければなりません。
借りている方と同じ建物の中で生活をしているため、生活音やごみの分別などで問題が起きてしまう場合があったり、住民の方と顔を合わせる機会が多くなってしまいます。住民同士のトラブルに関して、住民の方が不動産・管理会社などではなく直接自宅まで苦情を言いに来たり、といった可能性もあります。
建築前に家族の了承を得たり、生活の中でフォローを行ったりと不満が溜まらないようにしましょう。
また、転勤が多い方には、メリットが少ない住宅です。一般的な一軒家よりも建設費用が高く、上記通り売りにくい物件なので転勤族の方は避けた方が良いかもしれません。
ご自身のライフスタイルと照らし合わせた上で、メリットが大きいかデメリットが大きいかを判断して決めてください。