現在、パククネ政権による機密情報流出問題やロッテ、サムスン、ヒュンダイといった韓国経済を支える巨大財閥の不祥事・トラブルで、現在の韓国は政界・財界ともに大混乱状態。韓国内各地でコッチでパク政権打倒デモが起こればアッチで財閥系組合のストライキデモが発生する、といった具合で現在の韓国は国中が大変なことになっています。
ですが、韓国のもう一つの爆弾の導火線は、実はすでに火がついている状態。
その爆弾とは、「不動産」です。
実は、韓国経済自体は10年ほど前の勢いは見事に消え失せ、横這い状態でした。また、サムスンなどの財閥企業が相次いでトラブルを起こしているため未来が明るいとはなかなか言えません。なによりも、過程負債が1200兆円を超え、今までは「日本を追い越した!」と大喜びで主張していた韓国メディアも「バブルが崩壊した日本と同じ道を辿っているのでは」と嘆いている始末。
しかし、不動産価格は絶好調。
総人口の25%(約1000万人)がソウルに集中しており、近郊まで入れれば約4割がソウル圏内集中しているという、日本よりも人口集中率が高い韓国。そのソウルの住宅平均価格が5億ウォン(日本円で4500万円程度)を始めて超えたと2016年7月にKB国民銀行が発表しました。特に2014年からは戸建て・マンション共に価格が急上昇。特に、セレブ街として有名な江南地区などの不動産市場が好調です。理由は、2014年にパク政権が行った不動産売買の規制緩和。融資が行いやすくなったことで、国民の多くがローンを組み家を買ったのです。
建設ラッシュも起こり、景気刺激策としてはある意味短期的には成功だったかもしれません。
ただ、この景気刺激策は劇薬。
価格は上昇したものの販売数自体は伸び悩み、スグに不動産余りの状態になってしまいました。年収が低い家庭にまで家を売り、庶民はローンを支払うだけで精一杯となり問題の家庭債務が更に増加することに。韓国では家計資産の約7割が不動産なので、影響は特に大きいのです。高値ながら供給過多という状況で不動産会社も悲鳴を上げており、ソウルの一等地に「半年間家賃無料」というビルまで現れる始末。
多くの批判から不動産売買の規制を再び締め付けたものの、庶民にはローンが残り、不動産は投機目的で価格だけが高止まりした状態です。
政治も経済も停滞感がある韓国で、この不動産バブルが崩壊した際に何が起こるか。関係者は戦々恐々です。「日本のバブル崩壊のように」、と考える韓国ですが経済規模が全く違うので更に悲惨な状況になる可能性は高いでしょう。
様々なものが色々な意味で爆発している現在の韓国。
この「不動産」という名の「時限爆弾」の導火線はそう長くない、というのが多くの専門家の見方です。
この韓国の経済爆弾の連鎖が、北朝鮮との間の本物の爆弾に燃え移らないことを願うばかり・・・。