「都市緑地法等の一部を改正する法律案」が2月10日に閣議決定しました。
都市の公園や緑地、農地を保全し、
潤いのあるまちづくりを推進していくのが狙いです。
都市の農地や緑地は、相続時に一部を売却したりすることも多く、宅地化が進んできました。
私の住んでいるのは東京の郊外なのですが、
季節を感じられる目の前の雑木林が気に入って購入したものの、
10年程の間にものの見事に宅地化され、
窓からの借景もなくなってしまいました。
今後、人口も減少していきます。
空き家を増やして宅地を造り続けるのではなく、
緑を守りながら宅地と共存させることが必要です。
※畑と開発された宅地が混在する地域、ただし低層住宅の専用地域でないためマンションや3階建ての住宅もあり
きれいな田園は守られていない。
都市農地を保全するため、生産緑地地区の面積要件は市町村の条例で
500平方㍍から最小300平方㍍まで引き下げることが可能になります。
さらに生産緑地内での直売所、農家レストランや加工施設等の設置が可能になります。
現在でも練馬区などで農園レストランが人気を集めていますが、
これが生産緑地内で可能になれば、チャレンジしたい人も多いはず・・・
寒くて暑い仮設テントでの直売も、トイレや駐車場完備の販売所をつくることができれば、
「道の駅」のような人気のスポットになるかもしれません。
また、新たな用途地域の類型として「田園住居地域」が創設され、
地域の特性に応じた建築規制、農地の開発規制が行われます。
農地と低層住宅が混在し調和する地域とし、マンションの開発等は規制されます。
家並みと緑を大切にする地域となれば今後売買の際にも人気が出そうです。
さらに生産緑地の買取申し出が可能となる始期が30年経過後は10年ごとに延長可能となります。
農家の高齢化や世代交代等の方向性の転換も視野に入れることが出来そうです。
この他にも、都市公園の再生・活性化を図るため、
都市公園内での保育所等の社会福祉施設の設置を可能にします。
また、民間事業者が収益施設(カフェ、レストラン等)を設置できる管理制度を創設。
さらに、民間による市民緑地の整備を促す制度を創設するとともに、
緑地管理機構の指定権者を知事から市区町村長に変更し
指定対象にまちづくり会社等が追加されます。