こんにちは、マンションマニア行政書士の藤野です。
今回は、老後(定年退職後)において、不動産は資産なのか負債なのかという点に言及します。
さて、不動産は、住んでいるだけではお金を生みません。
むしろ、固定資産税などの出費があり、保有することにお金がかかります。
賃貸住宅の場合であっても、ファミリータイプだと、都市部では、10万円超がざらですから、年間120万としても、
生涯で、6千万くらい賃料を支払うことは容易に想定されます。もちろん住宅ローンも同様です。
そこで、お金を生むためには貸さなければなりませんが、住んでいる家を貸してしまっては、自分が住む家がなくなります。
このあたりが悩ましいところで、幸運にも住宅ローンを早期に返し終わることができたならば、資産として活用するため、
定年後は別荘など新たな家を退職金で取得して、それまで住んでいた家を貸出しセカンドライフを楽しんでいる方も見受けられます。
近年、日本人の平均寿命は延び、リタイヤ後の生活がとても長くなりました(私は自営業ですからリタイヤはないかもしれませんが…)。
長寿はいいのですが、今後、人口は減少傾向、高齢者の割合は当然ながらですから増加します。
老後の収入源である年金支給額の減少は確定的です。
また、当然高齢化に伴い、医療費も増大しますから、老後の資金がとても心配ですね。
前出のリタイア➡セカンドライフ組は、高度経済成長からバブルを牽引した世代で、
現在、日本に残された、最後の裕福な世代なのかもしれません。
ある意味、現在の現役世代と比べて、世代全体として、やや「勝ち組」なのかもしれません。
さて、老後の生活のお金の話に戻りますが、
老後に必要な資金は主に、
●生活費・・・現在の資金源は主に年金ですね。
●医療費、介護費・・・健康保険ですが、現役世代の健保組合の高齢者への拠出金が健保組合の財政を圧迫しています。
●住居費・・・賃貸の場合は、一生涯かかります。
60歳~65歳で会社を定年退職したあと、戦後は人生70年でしたが、現在は30年近く老後があります。
しかし、年金制度は、人生70年、日本の人口が維持か増加傾向を前提に作られた制度ですから、年金は減少し、
たとえ退職金が2千万円あったとしても(これも減少傾向です。)、老後は安泰とはいえません。
老後の資金源をなるべく現役時代に確保することが重要なのです。
しかしながら、すべての人が若いときに大儲けをして資産を形成できるとは限りません。
現役時代に不動産や金融商品で老後資産を形成できれば、それに越したことはありませんが、
人生そんなに順風満帆出もないし、家族も養っていかなければなりません。
何より、人生は老後の貯金のために費やすだけのものではありませんし…
そこで老後資金として活用したいのが、住宅ローンなどにより取得した不動産です。
その方法としては、
❶貸す、❷売る、❸借りるという方法があります。
❶は、賃貸に回す。賃貸アパートや貸家です。
❷は、そのままですが、不動産を売るということです。
❸は、ちょっと専門的ですが、リバースモーゲージなんていう方法があります。
さて、次回は、これらの方法を詳しくお話して行きたいと思います。