『贈与・相続シリーズ』②住宅資金贈与

贈与・相続シリーズの第2弾は“住宅資金贈与”について
お伝えいたします。

こちらの制度、簡単に言うと
「お家を購入する資金を親からもらった(贈与)場合、
一定の金額が非課税になります」
というもの。

            *住宅取得等の贈与税の特例

毎年、親から資金を贈与される場合、非課税枠は110万円。
それ以上の資金を贈与すると『贈与税』がかかります。

しかし、家の購入の際は、頭金や諸経費など大きな資金が
必要になり、親から援助してもらう方も多いのではないでしょうか。

その際、こちらの特例を利用して非課税枠で資金の援助を
受けることができたら購入者のお子様は助かりますよね。

最近、マンション購入や家の頭金にこの制度を利用する
方も増えてきた為、詳しくお伝えいたします。


●相続時精算課税制度

あれれ?
これまで「住宅資金“贈与”」と言っていたのに、急に制度の名前が
“相続”になってしまいました!!

分かりにくいですよね・・・住宅資金贈与(住宅取得等の贈与税の特例)は
この相続時精算課税制度の中の特例なのです!

<制度の概要>
贈与時には贈与財産に対する軽減された贈与税を支払い、その後相続時に

その贈与財産とその他の相続財産を合計した価額を基に計算した相続税額から

既に支払った贈与税額を精算します。

この制度には2,500万円の特別控除があり、同一の父母または祖父母からの

贈与において限度額に達するまで何回でも控除することができます。

つまり、2500万円までは贈与税がかからず親から子へ贈与ができます。
贈与された資金について税金は払わないで良いの?と思われがちですが、

「相続」が発生した時点でこの贈与された資金についても課税されます。


●住宅資金贈与(住宅取得等の贈与税の特例)

<制度の概要>直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
父母や祖父母など直系尊属からの贈与により、自己の居住の用に供する

住宅用の家屋の新築、取得又は増改築等の対価に充てるための金銭を取得した場合において、

一定の要件を満たすときは、次の非課税限度額までの金額について、贈与税が非課税となります。


●利用する際の留意点

お子様が住宅を購入する際に、非課税枠で資金を贈与できるという
メリットもあるのですが、留意すべき点もありますので合わせてご参考ください。

① 他のお子様への贈与・相続について
  贈与・相続をするお子様が1人の時は良いのですが
  兄弟姉妹がいらっしゃる場合は、他のお子様への贈与・相続についても
  留意しておく必要があります。

  (法定相続分を考慮して、他の資産を分配する等)

② 相続税の準備について
  特例を利用することで贈与時に税金は課税されませんが、相続時には
  他の資産と合わせて相続税が課税されます。事前に相続財産の把握と
  相続税の準備も必要です。


≪Point≫
住宅購入時に活用できる住宅資金贈与
(住宅取得等の贈与税の特例)
メリットを活かしつつ、その後の相続についても留意して!

 
  • line
  • facebook
  • twitter
  • line
  • facebook
  • twitter

本サイトに掲載されているコンテンツ (記事・広告・デザイン等)に関する著作権は当社に帰属しており、他のホームページ・ブログ等に無断で転載・転用することを禁止します。引用する場合は、リンクを貼る等して当サイトからの引用であることを明らかにしてください。なお、当サイトへのリンクを貼ることは自由です。ご連絡の必要もありません。

このコラムニストのコラム

このコラムニストのコラム一覧へ