レインズは不動産会社に何をもたらしたか

レインズの導入は劇的に不動産業界を変えました。一定の媒介契約の後はレインズに登録しなければならないのですが、登録の期限までには1週間くらいの時間があるので、その前に自分の保有している顧客にそれらの物件を紹介する作業を行うなどします。つまり、レインズに登録をする前に買い主をいかに早く見つけるかという迅速な作業が必要です。買い主は、少しでも良い物件を探しているわけですし、常に新しい情報を求めていますので、レインズ登録前の物件情報などは特に喜ばれるでしょう。逆を言うと、その会社が請け負った物件をその会社で買い手を見つけてしまうわけですので、レインズ登録されたころには、すでに購入者が決まってしまっているというわけです。最近では不動産ポータルサイトも数多くなっています。スーモやアットホームがその1例ですが、これらの中には、時として不動産会社がレインズ登録前の物件を掲載し買い手を求めるということも行っているようです。ネットの普及に伴い今やパソコンで物件を探せる時代になりました。このようなポータルサイトを利用している方も多いので、不動産会社は情報提供を惜しみなく行っているようです。

レインズ普及で不動産会社は楽になったのか

レインズが誕生して30年近くになります。この30年の間にパソコンも普及してきました。この2つの要素が合致して、いつでもどんな会社でも好きな時に好きな情報だけを閲覧できる時代になりました。しかも今までは個別情報は自社だけの特別なもので、必死になって情報を集めていたのです。情報の整理や収集が必要なくなった、そういう意味では不動産会社の仕事内容は負担が減っているというのはあながちウソではないでしょう。しかし、物件購入を求めている人は、不動産ポータルサイトだけをみて物件購入を決めるということはまずないでしょう。不動産会社に赴き、その物件に対して自分なりの情報を集めるに違いありません。そして不動産会社に助言も求めるでしょう。そうです。すべてがネットでできてしまう現在、不動産会社がいらなくなるのでは?と思うかもしれません。しかし金額の大きい不動産物件においては、やはり個人売買だけではなく、仲介会社が入るという流れがなくてはならないように思います。

 
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