3月下旬に発表される地価公示をみてみよう
地価公示とは、土地の価格を知るのに代表的な情報となります。地価公示法という法律に準拠し毎年3月下旬に国土交通省土地鑑定委員会が公表します。この地価公示は、全国の約2万件近くの地点を選定し、毎年1月1日を基準にしてそれぞれの地点において標準価格が公示されるのです。選定地においては、2名以上の不動産鑑定士の鑑定評価に伴い、土地鑑定委員会で正式に判定されます。このようにして決められた公示価格は、土地取引の一般的な指標として使われており、公共用地の取得価格の算定基準としても用いられているのです。まず、土地の価格を知りたい時には、その土地に近い条件の土地の公示価格を調べてみるのがいいでしょう。
都道府県地価調査も参考にしよう
地価公示が一般的な指標でしたが、都道府県地価調査も土地の価格を知る代表的な情報です。この都道府県別地価は、国土利用計画法に基づいて調査されています。公示価格同様に全国2万件以上の基準値が決定され、毎年7月1日に発表されます。基準値では、1名以上の鑑定士が評価をし、公示価格の半年先に公表されますので、地価変動をみる速報としても利用されているのです。地価公示とともに、この都道府県地価調査を見ることで、おおよその価格とその動向を知ることができます。
路線価も有益な情報源のひとつ
路線価は相続税や贈与税などの計算をする際に使われる価格です。宅地の課税評価の基準となる価格として毎年7月1日に公表されます。毎年、地価公示価格や鑑定評価額などを参考にして国税局長が評定します。平成4年以降、この路線価は地価公示価格の約8割程度になるように評定されています。なお、この評価額は希望する土地と近隣の土地を比較する情報源の一つには確かになりえますが、あくまで課税価格を決めるものでありますので、その点はお忘れなく。以上、3点を紹介しましたが、その他にも参考になる資料があります。調べてみるとだんだんと価格も見えてくるものですよ。