現況と登記内容を確認しよう
土地や建物といった物件の売却、どのようにすれば失敗が少ないか紹介します。所有している物件の現況と、登記内容が違う場合がありますので注意が必要です。中でも違いが多いのは土地の地積です。当然、地積が異なる場合は隣地との境界線も間違っている可能性が高いので、トラブルが後から出てくるケースがほとんどです。正しい地積は測量しないとわかりません。まずは法務局で公図などをとり、隣地との境界線やその土地の形状などを把握しておくことが大事でしょう。その他では、建物の場合、登記されていない増築がある場合は、法令違反であるとともに、登記することを買い主から求められます。なぜなら、増築部分があるのにその旨の登記を受けていない場合は、買い主が購入する際に融資を受けることができないためです。買い主の殆どは、ローンを組んで購入するのですから、その準備段階で登記が無いことにすぐに気付きます。売却する前に、現況と登記を同じくしておかないと大きなトラブルの原因になりますので、注意しましょう。
法律が変更している場合にも注意しよう
建築に関する基本的な法律”建築基準法”は、歴史的にみても何度も改正がなされています。そのため、基準が変わるたびに、その基準に合わせた建物が建築されていきます。しかし、改正前に建築された建物も必ず現行法に沿っている状態にしなければならないというわけではなく、現行法に適合していない場合でも利用を続けること自体は許されることになっています。したがって、昔からある土地に建物が建てられているようなエリアでは、昔の基準法を適用して作られたものの中に、現行法に適合した新しい建物も混じっているなどの風景が見られます。気をつけたいのは、昔の基準法で建てられていた建物を壊してしまった場合です。昔の基準で土地が活用されていたという状況ですので、現行法では壊した建物と同様の建物が立てられない土地となっていたという場合もあります。所有している土地が、現行法でどのような扱いになるのか事前に確認をしておくことをおすすめします。