不動産価格上昇をあてにしない
バブル全盛期の不動産投資はどのようなものだったか覚えているでしょうか。その当時は、将来の値上がりが起こることを念頭に借金をしてでも不動産を購入する。購入後の資産運用でその借金を取り戻すというマイナスからの出発が当たりまえでした。ところがどうでしょう。その後の社会情勢がガラリと変わり、値上がりするどころか不動産価格は急落してしまったのです。そうです、バブルが崩壊してしまったのです。こうなると、借金を取り戻すどころか、借金が何倍にも膨れ上がり、ローン破綻者が続出してしまったという過去を皆さんは覚えていますか?不動産投資する際には、不動産購入がスタートになります。つまり借金(ローン)をして購入し運用していくわけですので、このローンで躓かないことが過去の失敗を繰り返さない最大のポイントになります。逆に言えば、このローンをどのようにうまくコントロールできるかで不動産投資が決まると言っても過言ではないでしょう。失敗しないために、出来るだけすくない借金でスタートしたいですね。
ローンの目安はどれくらいがいい?
ローンで失敗しないことが、不動産投資の成功を導くということがお分かり頂けたと思います。では、どれくらいの割合で借り入れすれば失敗することがないのでしょうか。一般的に借り入れの割合は40%以内に収めることがいいと言われています。仮に1,000万円のマンション(家賃収入5万円)を3件購入するとします。2戸は現金購入し、残り1戸を全額ローン(金利3%)で購入します。3戸目のローンに対する返済は、3戸の家賃収入15万円で返済するとします。こうすると、6年もかからずに1,000万円を返済することができます。投資総額のうち借り入れの割合が33%ですので、無理のない運用になります。今後借り入れしているローンの金利が多少あがったとしても1~2年付け足す程度で返済が可能になりますので、安心できると言えるでしょう。つまり、資産運用のためにほぼ100%のローンを組むことは無謀とも言えますし、その場合は資産運用すべきではないと考えられます。