3月22日付け朝日新聞に公示地価発表とともに
1面に「住宅地平均下げ止まる」とあり37面には「駅近度 地価くっきり」とありました。
住宅地については全国平均+0.02%とリーマンショック以来プラスに転じました。
東京、名古屋、大阪の三大都市圏では0.5%のアップ。
その理由としては日銀のマイナス金利政策による金利が少なくなり、また住宅ローン減税
があげられます。
また「札仙広福」に高い伸びとあり、それは札幌、仙台、広島、仙台、福岡の4市で
2.8%と高く伸び、特に仙台地域においては若林区では12.3%と伸びたとのことで、それは
平成15年新駅が開通した地下鉄東西線沿線で、仙台都心へのアクセスによる交通の便
が良いためとのことです。
東西線沿線は全国上昇率トップ10のうち7つまでを占めているとのことです。
しかし一方都心から30キロ圏内にある千葉県柏市大室のニュータウンなどは駅まで2キロと
アクセスが遠くなると8.5%下落しています。高齢化が進行し世代交代が難しい地域は
空き家が増え過疎化が進行しています。
30~40年前には緑に囲まれた新しかった住宅地も、人も街も高齢化している今、新たな
コミュニティの再生と街づくりを進める必要があります。
また商業地については+1.4%アップし2年連続のアップです。
三大都市圏では3.3%のアップ、「札仙広福」4都市では6.9%のアップです。
理由としては低金利のほか外国人観光客の増加によるホテル需要や店舗の増加があげられます。
ただし3大都市、地方4都市を除くと住宅地で-0.8%、商業地で-0.9%と下落していますが
下落率は年々減少しています。
商業地の中では特に大阪・ミナミ道頓堀は全国でトップで41.3%のアップで商業地上位の
5地点は大阪市です。
訪れる外国人観光客の増加があげられますが、何よりも街づくりへの意欲が街を楽しく
良い街並みにしている点が特筆されます。
道頓堀と宗右衛門町は、昔からの歴史が高級料亭や老舗のお茶屋などが軒を連ねた
船場の旦那衆の情報交換や交流の場だったのですが、近年街が衰退し風紀も乱れていた
街を女性の街づくりコーディネーターを中心として、石畳のきれいな街、活気あるまち、
楽しい街に再生しそれが結果に結びついたようです。
家も街も環境も人が常にメンテナンスしコミュニティをそだて良い街にしてゆく
努力が必要でそれは公示地価となって表れているのではないでしょうか?