木造住宅を建てるとき通気工法?ってご存知でしょうか?
ここ数十年ほどの間に木造住宅の外壁についての考え方もかなり変わってきました。
日本の昔の木造住宅は自然とともに呼吸し、蒸し暑い夏を少しでも快適に過ごすような工夫がされてきました。
しかしライフスタイルの変化と技術の進歩とともに外壁とその仕上げについての考えかたも変わってきました。
木造住宅と言えば昔ながらの柱を立てて木づり仕上げで左官でモルタル塗って、断熱材なしの工法から
今は2×4など木造壁式工法、壁の中に断熱材を入れてサッシュも二重サッシュなどを採用することによって
住宅は高気密・高断熱仕様となり、すべての部屋にエヤコンを装備して室内の空気を外に逃がさないような
構造となってきました。
例えば外壁仕上げでタイル張りなどは20年前には外壁に下地ともそのまま張られていましたが
壁そのものがが高断熱高気密となってきたため、長年雨にさらされたときタイル及び下地ともに吸湿し
水分を含むこととなって、一見丈夫そうなタイル仕上げの外壁が下地共に割れたりぼろぼろになって
しまったケースが多々あります。
そのため品確法などでは2000年以降は外壁仕上げ材と構造としての木パネルとの間に
15mm以上開けて空気を通す通気工法の採用が標準施工として定められてきています。
木造外壁仕上げ材としては近年は大型パネルを取り付けるサイディング仕上げによる工法
が多くなってきました。
サイディング仕上げもタイル調から木調や金属仕上げのようなものまで多様になってきました。
その際、通気工法が採用され、構造材と仕上げ材の間に空気の流通する空間を設け乾燥させることが
一般的に採用されるようなってきています。
木造住宅の仕上げ材は多様化していますが高気密・高断熱となってきた今、外壁に関して
今一度通気工法が採用されているかを確認し、メンテナンスして全面補修することで
今後住みながらえる大切な住まいを新たにリニューアルする必要があります。