建物は見た目が大事、でも地震が来たらどうなるの?
日本は地震国です!必ず地震が来ます。
あなたのマイホーム、検討中の物件は地震で大丈夫なの?
こんなところに注意してください。
1.土地柄と地盤
固い地盤か?軟弱地盤か?―元 池や沼、傾斜地や地盤の混交、盛土か切土か
水の通り道ではないか、坂の下で水がたまるところではないかなど
これは前回のお話も参考にしてくださいね。
2.建てられた時期
すこし難しいお話をします。
建築は時代の中で様々な発展を続けてきました。
と同時に建築基準法も様々な改正がなされてきました。
1960年代後半新基準法により高さ31M制限が撤廃され超高層が建築され始めました。
『1981年に新耐震設計基準』
が制定されそれ以前の建物に対し強度・建物変形性能が規定
ここが ポイント ! 新耐震かどうか?
その後 1995年阪神淡路大震災や2004年新潟県中越地震、
2011年東北太平洋沖地震など様々な地震が起こり
そのたびに耐震に対する備えが進化してきました。
1984年には阪神淡路大震災の反省もあって地面の中の水平力への考慮や
十勝沖地震からの反省で長周期振動への対応などがあげられます。
さて、結論から言います。
あなたの建物は新耐震以前かそれ以降か によって違ってきます。
各自治体では耐震診断と耐震補強に補助金を出して対応しています。
簡易無料診断など「耐震診断士」などを派遣しています。
その際昭和56年以降かどうかは重要なポイントとなっています。
診断には段階があり一次、二次、三次診断と簡単なものから専門的なものまであります。
またその後の耐震化の補強については
A. 耐震補強 ―壁や柱など強くなるように補強
B. 制震補強 ―ハニカムダンパーなどで地震力を吸収しながら粘り強くする
C. 免振補強 ―建物の下にゴムをはかせ地震力を吸収する
などがあります。
建築上注意すべき点としてはピロティ―壁が少なく柱だけで上部構造を支える形式
(近代建築の巨匠ル・コルビジェが提唱。建物を浮かせ人の行動の自由と開放性を提示。
ちなみに世界遺産となった上野の西洋美術館は早くから免振構造補強を行っている。)
不整形な建物、上下階の柱・壁がそろっていないで壁量が少ないなどは
構造的には不安定で倒壊の危険性があります。
以上見た目も大事ですが 丈夫で長持ち、安心・安全な建築 はとても大切ですね。
備えあればうれいなし、くれぐれも怠りなく。