これは、私に実際に先週起こった事例です。
区分物件の一つに、売却に出していた価格の満額で、買い付けが入りました。
しかも現金購入。
住所を見ると、買主は、台湾の方でした。
購入してから約半年しか経っていませんが、この価格で売れれば、かなりの売却益が確保できることになっていました。
ローンと異なり、現金購入の場合は中止になることが少ないので、淡々と、媒介先の不動産会社経由で、売却に向けた手続きを進めていました。
しかし、その2日後、その不動産会社から連絡がありました。
実は、買主の熱が冷めちゃったそうで、今回の買い付けはなかったことにしたいとのことで、、、
これには驚きました。
しかし、私にはこれによるダメージがないのです。
なぜなら、私は基本的にインカムゲインを目的にして不動産を運用しているから。
出口を取って売却益を確保したかったという気持ちはありますが、また買主を見つければ良いですし、それまでに、家賃収入からキャッシュフローを着々と出して、残債も着々と減っていきますので、逆にそのほうが今このタイミングで売却するよりも有利になるかもしれないと思っています。
こういったスタンスでいられるのは、イールドギャップが取れている物件であることだと思います。
家賃収入と購入価格から計算したのが表面利回りで、ここから管理費修繕積立金や固定資産税などのランニングコストを控除したものが実質利回りですが、実質利回りからさらにローンの金利を引いて残る利回りがイールドギャップです。
物件の利回りだけでなく、ローンの金利も重要な要素ですね。
ローンを使わず現金で購入した物件の場合は、実質利回り=イールドギャップということになります。
このイールドギャップが高ければ高いほど、毎月のキャッシュフローが多いまたは残債の減りが速いので、売却までに含み益を着実に膨らませられるのです。
こうしたインカムゲインを主目的にした運用ならば、売却が破談になってもダメージを受けずに続けられるのですね。