物件を保有して賃貸に出していると、いつか必ず、入居者が退去するという連絡が来ます。空室リスクが存在しない物件はないので、これはすべての物件について言えることです。私も、管理会社から急に電話が来たときなどは、たいていこの話が多かったので、どうなるかと心配していたのを覚えています。
たいていの賃貸借契約では、退去するためには入居者は少なくとも1ヶ月以上前には告知しなければいけないという定めになっているかと思いますので、あらかじめ賃貸借契約書を確認しておきましょう。
現在の入居者の退去が決まったら、募集に向けた段取りを迅速に組みましょう。退去してからまず部屋のクリーニングをしなければいけませんが、これは1日でも早く完了させましょう。例えば家賃が60,000円だと仮定しますと、1日あたり約2,000円を機会損失している計算になりますから。
クリーニングが完了してから、本格的に入居希望者が見学に来たりします。そしていろんな交渉をしてきます。売却を目指している場合は、そのときに一番大事なことが、家賃の金額です。家賃は、本当に100円でも1,000円でも高いほうが良いです。売却をしたいならば、例え受け取る敷金や礼金が少なくなったり、不動産会社にAD(いわゆる広告料です。)や入居者にフリーレント期間を与えても家賃を優先したほうが良いです。
ADやフリーレントの内容によっては、家賃は相場より高い金額で付くことも多いです。
理由は、売却のときはたいてい収益還元法で評価されるからです。計算方法は過去の投稿を確認していただきたいですが、家賃の金額がダイレクトに反映される計算式になっています。利回りが低いと、買い手が物件を検索したときにそもそも対象として出てくることすらありません。
さらに言えば、価格をいくらで売りたいから、家賃をいくらにして、利回りをいくらで見せるかということを考えて家賃設定をすることが重要でしょう。