築10年ほどのマンションが持つ魅力

マンションを売却するにあたって、築年数はその価値を決める一つの大きな指標となります。そこで築10年というのは業界的にどのように考えればいいのでしょうか。まず中古住宅物件を探している人の中で築年数にこだわる人は7割近くおり、その内の6割が10年以内の物件を求めているというデータもあります。実際に首都圏の中古マンションの成約率を見ても築6~10年の物件が最も売れているというデータがあり、その人気が伺えます。また資産価値の観点から言うと、マンションは初期にわたって大幅に下落し、その後緩やかに価値が下がっていく傾向がありますが、一般的に築10年のマンションの価値は25%ほど下がると言われています。ちなみに築15年で約半分になるとも言われています。これらの事を踏まえると、10年というのは売却やリノベーションを考える一つのいいタイミングであるとも言えます。

リノベーションすることのメリット・デメリット

そこで実際にマンションをリノベーションしてから売却すべきかと言うと、結論としてはお勧めできません。確かにリノベーションは人気で物件の見栄えも一気によくなり、一見するとマンションの価値が大幅に上がるように感じられます。しかしまずそもそもリノベーションには多額の費用が掛かります。それなりの余裕や、高値で売れることが確実でない限りはかなり大きな賭けになり得ます。また思い切って施したリノベーションが、結果として買主の趣向にそぐわないようなリノベーションになることも考えられます。そもそも中古物件を自分でリノベーションすることを前提に購入を考えられる買主が増えている昨今、下手をすると多額の費用をかけてリノベーションした割には、相場とさほど変わらない価格でしか売れないような事態に陥ってしまうことも考えられます。

リノベーションせずに、マンションを売却するための奥の手

そこでリノベーションせずに売却するための方法としてとりあえずリノベーションプランだけ作るという手があります。そして買主にそのプランだけ見せるのです。もしかしたら自分でリノベーションする計画があるのに、こっちで勝手に作ったプランを見せても意味がないと思われるかもしれませんが、モデルルームと原理は同じで、一つの例があるだけでイメージは大いに膨らむものなのです。多少のお金はかかるかもしれませんが、決して作っておいて損はありません。また、リノベーションに向いているマンションを持っている場合、多少買い取り価格が下がっても迅速に、そして確実に買い取ってくれるマンション買い取り専門の業者に売却するのも一つの手段です。買い取ってからリノベーションを施すつもりの業者は、良い物件なら高く買ってくれます。とにかくリノベーションするだけ価格が上がるとは言い切れないため、こういった手法も見据えながら様子を見たほうがいいでしょう。

 
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