相続税は、現金として相続するよりも、不動産として相続した方が安くなると聞くことが良くあります。それは、受け継いだ相続人がその土地・家屋を使用していないにもかかわらず、そこに課税されることによる負担があるからです。そうした事の配慮から、一定条件に該当する場合には、相続税の負担を軽減するための措置を適用できるようになりました。そもそもそ相続税とは何か、基本的な事からまずは、見ていきましょう。
家や土地など不動産の相続で支払う税金は、「登録免許税」と「相続税」の2種類があります。「登録免許税」とは、まず、不動産を所有する際は、その土地や建築物の所在、面積、所有者など、所有地に関わる情報を登記簿に登録(登記)します。しかし、その土地を存続した時、所有者が変わるため、「所有権移転登記」が必要となり、この登記をする際にかかる税金のことを「登録免許税」と言います。登録免許税にかかる金額は固定資産税(不動産を保有している時にかかる税金)×0.4%となります。固定資産税の評価額は市町村が決定するもので取引価格に大きく差があります(評価額は市町村の役場にて確認できます)。亡くなった人が所有していた財産を家族等が引き継ぐ(遺産相続)時、この遺産が一定の額を超えると「相続税」かかってきます。相続税は、遺産総額から相続税法で定められた「基礎控除額」を差し引いた金額に相続税が課税されます。平成27年1月1日より相続税法が改正され、減額されました。基礎控除額の計算としては、「3,000万円+相続人数×600万円」です。しかし、基礎控除額までの範囲なら、相続税はかかってきません。基礎控除額は、法定相続人が配偶者のみなのか、まずは、配偶者の有無とプラス第何順位の人であるかによって金額が変わってきます。相続する人は自分が、誰に相続したいのかをしっかりと念頭に置いて、場合によっては、遺産を残したい相手に遺言状を残す必要があります。また、遺産にも不動産や借地などのお金の価値を見出す財産(プラスの財産)もあれば、住宅ローンなどの生涯のうちに支払いきれなかった分を引き継ぐ財産(マイナスの財産)もあります。相続した人は、その両方をを引き継ぐことです。つまり、遺産総額は「プラスの財産-マイナスの財産ー葬儀費用など」となり、そこからさらに基礎控除額を差し引いて残った金額が相続税の対象となり課税されます。

 今回は基本的な相続税の基本知識をお話しましたが、相続税の基本知識(その②)では不動産評価額及び小規模宅地の特例についてお話します。

 
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