人口の9割以上が都市計画区内に住んでいるとされる今日、短期間で不動産価格が上昇する時期があります。遡るとバブル崩壊後、2006年から2007年の2年間のうちで前年比約9%増と急上昇しました。この頃、外資系ファンドが日本の不動産に注目し、海外の不動産投資家が日本の不動産を購入することで、不動産価格が一時値上がりましまた。しかし、その後、リーマンショックの影響を受け、2008年以降にまたしても低迷していきました。ところが、安部政権が発足したアベノミクスと2020年の東京オリンピック開催への期待から徐々に不動産価格が上向きになり、2013年以降現在まで徐々に価格上昇を続け今に至ります。国内外問わず不動産投資家は、価格の変動とその大きな理由は何かについて、分析し、その境目を敏感に探ります。政治・社会的な出来事は勿論注目すべきものさしとなりますが、土地の利便性を改めた再開発地域も着目すべきでしょう
2002年6月1日に施行された都市再生特別措置法により、都市再生の拠点として「都市再生緊急整備地域」が選定され、都市開発事業などを通して緊急かつ重点的に市街地の整備を推進すべき地域作りへの取り組み行われました。また、2011年7月25日に法の改正により、都市再生緊急整備地域のうち、市街地の整備により都市の国際競争力の強化を図るうえで、特に有効な地域として「特定都市再生緊急整備地域」が選定されました。
選定された地域には土地利用においての規制緩和や金融支援及び税制措置が行われ、2016年11月24日時点では、59地域が都市再生緊急地域に指定され、うち13地域が特定都市再生緊急整備地域に指定されました。特に13地域(札幌市/東京都心・臨海地域/品川・田町駅周辺地域/新宿駅周辺地域/渋谷駅周辺地域/池袋駅周辺地域/羽田空港南・川崎殿町・大師河原地域/横浜都心・臨海地域/名古屋駅周辺,伏見・栄地域/大阪駅周辺,中之島・御堂筋周辺地域/大阪コスモスクエア駅周辺地域/神戸三ノ宮周辺・臨海地域/福岡都心地域)は、街が活性化され、利便性も以前より増すと土地としての価値も上がります。すなわち、そのエリアで建てられた建築物(既存の建築物も含む)の不動産価格も値上がります。
土地の売買を考えるうえで、売買時期を多方面から見て考えることは重要です。しかしながら、人口は減少し少子高齢化の今、これらの波に乗ってこの先価格が急上昇することは考えにくいでしょう。今焦って売買を考えるよりも、慌ただしく変化する都市変化をしっかりと見極め、後悔のない選択をしましょう。