不動産投資での資産運用については、自然災害のリスクが付きものです。今年に入ってからも引き続き、地震による災害が各地で次々に起こり被害も深刻です。また、台風や集中豪雨、突風などの異常気象も年々被害が拡大してきています。最近ではニュースでも良く取り上げられるこれらの災害は、不動産投資に懸念される要因のひとつとされています。
 例えば、災害被害についてみてみると、阪神淡路大震災では全壊した家屋は約10万5000棟、東日本大震災では約12万1000棟、熊本地震では約8200棟と、大きな被害を受けました。加えて二次災害による半壊や一部崩壊なども含めると、より一層の被害状況が伺えます。このように、いつどこで起こりうるか分からない自然災害から、不動産投資をして後悔しないためには、まず押さえておく事が2つあります。
1つ目は耐震性の強い物件選びです。

1981年に建築基準法施行令が改正され、現行の新耐震基準が定められました。同基準では震度5強ではほぼ損傷を生じず、震度6強から7程度の強い揺れでも人命に被害を及ぼすような倒壊などの被害は生じない強度を目標てすることが求められています。
実際に阪神淡路大震災、東日本大震災とも、この基準を満たした物件の約9割が小破で済みました。これから中古物件などを考えている方は特にその点を注意すべきでしょう。

2つ目は地盤がしっかりとしている土地選びです。

自然災害には二次災害の恐ろしさもあり、それによる住宅崩壊の危険性も考えなければなりません。揺れに関してのみならず、津波の被害などで破損した物件は多く、その被害を避けるためにも液状化しない土地を選ぶことも大切になってきます。例えば、埋立地などは地盤が弱く、液状化現象を起こしやすいため、巨大地震が起きると建物の基礎部分から崩れてしまうので、不動産価格においても立地条件が埋立地か否かで変わってきます。リスクを追わないためにも、地盤のしっかりとした場所を選びましょう。

これまでの不動産選びは、アクセス良し、住む環境が良好などの住みやすさを重視してきましたが、これから先は災害がいつどこで起こるか分からないと慎重になってくると思います。このような知識を持つことも、これからの不動産投資には重要になってくると考えます。

 
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