平成バブル期には、有り余る資金を投入して、多種多様なマンションが作られた。
5万棟のマンションカタログを所有するSD建築企画研究所(東京)清水修司代表のコレクションの中から、バブルマンションを紹介する。今回はカタログに異例のフォーマットを取り入れたリゾートマンション「ふるさと君」を取り上げる。 (リビンマガジンBiz編集部)
巻物カタログ
観光名所「渦潮」で有名な鳴門海峡を望む徳島県の大毛海岸にたつリゾートマンション「ふるさと君」。物件名もユニークだが、売り出し時に作られたカタログもこれまたユニークである。
巻物だ。
マンション名:なるとリゾートマンション「ふるさと君」
竣工:1992年10月
場所:徳島県鳴門市鳴門町
最寄り駅:JR鳴門駅 6キロ
建物:14階、
総戸数:307戸
思い切ったリゾートマンション
「ふるさと君バブル崩壊後のリゾートマンション売りだしというだけで、厳しい戦いになる。思い切って目立たせようということだろうけど、巻物とは…思い切っているよね」SD建築企画研究所・清水修司代表)
巻物(カタログ)は90cm近い長さがあり、綴じる為の紐も付いている。
プール、テニスコート、シアタールームと阿波踊り
内容はリゾートマンションらしく、共用部やマンション周辺の観光名所などに内容がさかれている。
プールやテニスコート、シアタールームなどを併設しており、阿波踊りの宣伝もある。
販売価格は990万円~、5950万円まで。(販売時)
竣工から27年がたった今。990万円台から売られていた33㎡ワンルームタイプの価格は不動産情報サイトでは250万円で売られている。
撮影=リビンマガジンBiz
撮影=リビンマガジンBiz
※取材協力
清水 修司(しみず しゅうじ)
SD建築企画研究所 代表