平成バブル期には、有り余る資金を投入して、多種多様なマンションが作られた。
5万棟分のマンションカタログを所有するSD建築企画研究所(東京)清水修司代表のコレクションの中から、バブルマンションを紹介する。(リビンマガジンBiz編集部)
マンション名:PAIRCITY MUSEE TAKANAWA
竣工:1989年12月
場所:東京都港区高輪
最寄り駅:都営浅草線 『泉岳寺駅』 徒歩5分
JR山手線 『品川駅』 徒歩10分
JR京浜東北線 『品川駅』 徒歩10分
京急本線 『品川駅』 徒歩10分
建物:地上6階、地下1階、
総戸数:10戸
エントランスに美術品がゴロゴロ
立地や居住性も大切だけど、住まいには精神的な豊かさが必要だ。
そんな風に考える人には、もってこいのマンションだろう。
PAIRCITY MUSEE TAKANAWA(ミューゼ高輪)は、エントランスホールをアートの常設スペースとして使ったマンションだ。
「全面ガラス張りのホールは、外部からは画廊のように見える」(清水氏)
カタログによると、実はもう一つスペースがあり、そちらは外部空間とあわせれば約77㎡もあり、個展やパーティなどとして利用できるという。
高級住宅地の真ん中
物件が建つのは港区高輪で、高級マンションが立ちならぶエリアだ。治安も良いが、不動産価格も極上なエリアと言える。
47cm×47cmの特大カタログ
ミューゼ高輪のカタログ表紙(清水修司氏提供)
アートなマンションということだろうか、カタログは写真集ばりのハードカバー豪華仕様。なんと言っても驚くのは、その巨大さだ。何と1辺が47cmもあり、重さも1キロ以上もある。
建物のパースなどは迫力があり、細部まで見ることができる。しかし、ここまで大きいとなると、手に取って読んだり、持ち歩いたりするには不便なサイズで、大きなデスクの上でなければ開くことも難しい。
印刷、製本にもかなりのコストがかかるため、販売促進というカタログ本来の役割からは逸脱しているように思える。
しかし、これで問題ないと清水氏は語る。
その理由は…(次週に続きます)
清水 修司(しみず しゅうじ)