マンションは以前と比べると、特に大都市の中心では高層のものが増えてきました。この背景に、政府の都市再生の施策の関係で、規制緩和が進んだことがあるようです。
マンションと戸建ての違いの1つに高さがあります。マンションの価値は、高さとどの程度関係するのでしょうか。
1.マンションの査定に高さは関係する?
マンションの査定には、ベランダや窓からの景観といった要素も関係します。外の景色が美しいかどうかで、気分は違いますよね。
特に高層マンションだと、自然の景観はもとより、大都市なら夜景が美しいというのは、査定が高くなるポイントだと思います。こうしたことから、通常の場合は、階数が1階上がると、価格は0.5%上がると言われているようです。
2.査定額が高くならないケースもある?
「階数が1階上がると、価格は上がる」の前に「通常の場合」といった前置きを付けましたが、次のような場合は査定額が高くならない場合があります。
・エレベーターが付いていない場合
・ベランダや窓からの景観が良くない場合
・日当たりが悪い場合、など
エレベーターが付いていない、付いていても古くてよく故障する、といったマンションでは、いくら景観が良くても、部屋に戻るまで常に不便です。特に荷物を抱えていると、エレベーターが使えないと大変ですね。
また、高層階でもベランダや窓からの景色が、隣のマンションの壁だったり、景色を見えにくくする建造物がある場合だと、気分があまり良くないですね。日照の面もありますが、高い査定を受ける面で理想的なのは、マンションの前面を地方自治体などが公園としている場合です。公園だと将来的にも高い建物が立つということは、まず考えられないからです。
3.ここもチェック
高層階だと、火災の際に避難に時間がかかったり、地震の際に下の階に比べて揺れが酷かったりということが考えられます。スプリンクラーなど、火災に対する備えがきちんと出来ているか、マンションの基礎部分に免震措置が講じられているかなどを、物件選びの時点でチェックしておくといいでしょう。
4.まとめ
マンションを高く売るためには、階数を含めて購入時の物件選びが重要です。数年先、数十年先の売却を考えて、基本的な性能を有しているかを吟味しましょう。基本的な性能についての物差しは、フラット35を取り扱っている住宅金融支援機構の、融資に関して定めている技術基準が参考になりますよ。