人生の3大支出はご存じでしょうか。1つは子供の教育費、そして老後の生活資金、残る1つがマイホーム取得に関係する支出です。マイホームにお金をかけすぎると、その歪みが子供の教育費や老後の生活資金に影響することになりかねません。
このことに加えて注意しておきたいのが、家の資産としての価値が、将来どのようになるのかを予想して、「高く売れる物件」を買う時点から選んでおくことかもしれません。そうした意味で、マイホームがいくらで売れるか知っておくことは重要と思います。
1.新築物件の販売価格の特徴
住宅の価値は、新築の時が最も高く、その後は築年数とともに価値は下がっていきます。また、一時であっても「人が住んでいた」ということであれば、さらに価値は下がってしまいます。この辺りの感じは、自動車の場合と同じですね。
新築の場合、住宅販売に要した広告宣伝費や販売促進費が上乗せされている場合が殆どです。よって新築物件の販売価格は、住宅本来の資産価値よりも、高めの価格設定となっていると考えられます。
2.売買価格はどう決まるのか
購入希望者が多い物件は値段が高く、人気のない物件は売れ残りを避けるために、値段は低めに設定されています。その価格差はかなり大きいので、「気に入ったから」とすぐに売買契約を結ぶというのは、得策ではないのかもしれません。価格交渉次第で、かなりの値下げが期待できそうな物件から、気に入った間取りやデザインのものを選ぶという方法もあります。
3.売るために値下げが必要?
価格交渉で「安く手に入れた物件を高く売る」というのは、その物件が他と違う価値や稀少性がある場合を除き、かなり難しいでしょう。また築年数の経過や、以前に使用された中古感もマイナスです。従って値下げを前提に、その幅をいかに小さくできるかが、買い手との交渉で重要になると思います。
最初から売却希望価格を提示すると、売却交渉上は不利となります。よって、売買が成立すると想定される価格より、ある程度上乗せした価格を提示して、買い手との交渉を始めるのが良いでしょう。売り手としては、最初に提示した金額より、上乗せした範囲の値下げで済めばOKですし、買い手としても「交渉で値下げに成功した」という満足で、WIN-WINの取引になるのではないでしょうか。
取引を上手に行うために、最初に買い手に提示する価格を、どのように設定するかが非常に重要だと思います。そのためには家を買う時点で、「いくらで売れるか」を、複数の不動産屋さんから見積もりを徴収する、などの方法で調べておくほうがいいでしょう。
4.まとめ
広い敷地のマイホームを持つことは、ご夫婦にとって夢であったり、1つのステータスであるかもしれません。しかし、こうした大きな家には、物件購入時の他、固定資産税などを含めた維持、老朽箇所の修繕など管理にもお金がかかります。また、人口減少で空き家が増えている状況で、売却がますます難しくなることを考えると、「売却に対する備えは早め」がいいかもしれませんね。