こんにちは。
不動産鑑定士、不動産投資コンサルタントの浅井佐知子です。
皆様は銀座の地価が、
バブル期のピークに迫ったのを
知っていますか?
9月21日、基準地価の発表がありました。
基準地価は、都道府県が毎年1回公表するもので、
具体的には都道府県知事が、
基準地について不動産鑑定士の鑑定評価を求め,
毎年7月1日に現在の標準地価を判定し,
9月下旬に公表する指標です。
まさに不動産鑑定士のお仕事です(笑)
今年の基準地価の概況は以下の通りです。
『全国の商業地が9年ぶりに
上昇に転じた。
店舗やホテル用の地価が上がり、
不動産投資が地方に波及。
札幌、仙台、広島、福岡4市の商業地上昇率は6.7%と
三大都市圏の2.9%を上回った。
東京・銀座の地価は、
リーマン危機前の2008年を上回り、
バブル期のピークに迫った。
しかし全国の住宅地は0.8%の下落。
商業地に比べると住宅地の回復の足取りは重い。』
この記事で一番大切なことは、
「住宅地などの自用の不動産は、
それほど上昇していないのに、
商業地など、投資用不動産が
大きく上昇していること。」
というところです。
銀座の地価は、リーマンショック前の水準を抜き
なんと、バブル期のピークに迫ったのです!
この2極化は、だぶついたお金が、
投資用マネーに向かっているからだと思います。
都心だけではなく、
地方の投資不動産にも波及しています。
個人の投資家さんも積極的に
利回りの良い地方物件を購入しています。
これが地方の商業地上昇率に
貢献しているのではないでしょうか?
また、住宅地の回復が遅いのは、
いくらローン金利が安くても、
将来の不安や、雇用不安、
賃金が上がらないと、
なかなか購入には
至らないということ
ではないかと思います。
さらに、建築資材や人件費の高騰により、
マンションや戸建ての価格が上がっていて、
買いにくくもなっています。
ただし、平成バブルのころと違うのは、
現在の金利は史上最低金利というところです。
平成バブルのころはなんと8%以上だった金利が、
今は、1%を切る銀行もあります。
それでますます投資に資金が流れるのでしょうね。
なので、今は「売り時」だとも言えます。