新築分譲マンションの売れ行きは好調のようです。
東京では東京五輪を控えた都市開発も進み、あちこちで建設現場の威勢のいい工事音が聞こえてきます。
湾岸エリアや国立競技場界隈は一変した姿を現してくることでしょう。
そして、渋谷駅界隈の再開発も進んでいます。
先のバブルでは、東京都心や大都市部に限らず、日本中いたるところの土地価格が高騰しました。
東京郊外や大都市圏の郊外では、東京都心や大都市中心部の値上がりから半年、一年後に値が上がってくることから、こぞって遠くへ、遠くへ、と土地の買い漁りが進んで行きました。
何といっても、銀行がお金を出してくれますから、土地の価格はウナギ登り、それに伴って、あらゆるところの経済取引はウナギ登り、深夜のタクシーがつかまらないといった状況は今となっては考えられません。
それでも、諸行無常の儚さか、いいことばかりは長続きはせずに、いきなりやってきた崩壊の訪れ、その影響たるや悲惨極まりなく、大手の銀行の経営も危うくなりました。
そんな時代に海を越えてファンドなるものが上陸してきました。
不動産を流動化する、何のことと思いました。
10億を超えるような商業ビルの売買は、とにもかくにも信託受益権、信託受益権、信託受益権とするために綿密は調査を行い法令上の問題のある個所は全て是正し耐震工事やリニュアールで見違えるようなビルに変貌していきました。
そして、バブル崩壊によって、都心回帰といわれるようにサラリーマンでも東京都内に住宅がもてるようになりました。
そう考えると、バブルという狂騒の時代からまともな時代に戻ったのでしょう。
そして、ファンドの投資活動から、次にはファンドバブルが起き、アメリカのリーマンショックでまたもやファンドバブルが終焉し、そして今は東京五輪による不動産好調の波を受けています。
ただ、ここにきて、市況の変化が表れてきたようです。
今まで右肩上がりを見せていた不動産価格が、区分マンションで『東京は横ばい』、『名古屋は上昇』、『神戸は下落』、『千葉市は下落』、『さいたま市が上昇』となっているようです。
中古ワンルームマンションでは、昨年半ばから一部の地域を除いて、都内の中古ワンルームマンションの価格は上昇から横ばいに転じてきているようです。
ここにきて、不動産投資の過熱観が収まってきているのでしょうか?
今後の不動産投資は、株式のように価格の上下変動を睨んでいく必要がありそうです。
インカムゲインが目的なのか、キャピタルゲインが目的なのか、にもよるでしょうが、不動産の価格動向には、充分、目を見張らせておきたいところです。