国土交通省の意識調査によると、約6割の人が不動産取引に対してネガティブな印象を持っていると回答しています。
理由として「不動産価格の妥当性や品質の良否、取引の流れ契約関係がわかりにくい」などを挙げており、付随してトラブル事例も数多くみられるようです。
トラブルの原因を端的に言えば、多くの人にとってマイホームの購入は人生に何度もない一方で、不動産業者はそうした取引を日常的に行っているなかで、不動産業者というプロと消費者というアマが持つ情報格差が大きいことにあります。
現状の不動産の売買では不動産業者とのやり取りは避けられないなかで、不動産購入についての知識や経験が少ない消費者が業者任せになり、後になって悪質業者に騙されたといったトラブルに発展する状況を見ると、消費者側も情報武装して賢く対処する必要があります。
常識として、不動産業者に限らず、従業員であればノルマなどを含め会社のために働く必要があることを認識し、業者がプッシュしてくることを鵜呑みにしない一方で、警戒してすべてを疑ったかかることも正しい判断とは言えません。
こうした中での対策として、第1に情報の質や量で負けないことです。
そのためには、インターネットの溢れる情報の中から価値のある情報を効率的に収集することになりますが、合わせて第三者の立場の人のアドバイス、あるいは気になる物件があれば複数の不動産会社の営業マンから意見を聞く手もあるでしょう。
第2に、そうした情報をベースにどう対処すべきかを自分の頭で常に考えることです。
不動産の購入は人生に何度もない、ある意味失敗できない大きな買い物であるほか、特に中古物件は精査して条件交渉すれば納得いく価格で購入出来る可能性が高いため、そうした努力を惜しむべきではありません。
不動産業者の仕事の観点から言えば、ある程度条件にマッチしていれば細かいことは気にせずに顧客の背中を押すような存在であることを理解したうえで、最終的にはこの人なら任せてもいいと思える人に依頼することです。