住まいを売却する目的は、現金が必要な場合、買い替えたい物件が決まっている場合など、目的はさまざま。少しでも早く売りたい気持ちと、少しでも高く売りたい気持ちの、「もしも売れなかったら」という不安があるはず。不動産各社では、売却をスムーズにするためのさまざまなサービスを用意しているので、見ていきましょう。
■「買い取り保証」「売却保証」とは
「買い取り保証」「売却保証」などの制度は、一定期間内に物件を売却できなかった場合に、仲介する不動産会社が、当初決めた価格で物件を買い取る制度です。もちろん、決められた期間内に一般市場で売却が決まれば問題はなく、不動産会社が買い取ることはありません。
買い取り価格はあらかじめ決めて納得したうえで契約を結びますが、不動産会社の査定価格より低い額になるのが普通です。けれども、既に買い換え物件が決まっていて早く売却したいときや、期日までに現金がほしいとき、大々的に宣伝活動をしないで早期に売却したい場合には大助かりのシステムです。
ただし、買い取りは必ず利用できるものではありません。買い取り保証・売却保証システム・制度などを設けているかどうかは不動産会社によりますし、エリアや対象物件によっても、買い取りが可能かどうかは異なります。
不動産会社は、物件を買い取った後、そのまま売却活動を続けるか、リフォームして、不動産会社自らが売り主となって販売を行う「買取再販事業」を行う場合もあります。
買取保証を利用した場合の買取価格は、物件ごとに個別に決められます。調査・査定を行った上で、買い取りの価格や条件を提示されますが、一般的には不動産会社の査定価格より低くなります。物件の水準価格や最低でもいくら必要なのか、いつまで売りたいのか、事前に確認、検討しておきましょう。
■買い替え資金のつなぎサポート
すでに購入したい物件が決まっていて住まいを売却する場合、住まいは売れていないが気に入った物件が見つかった場合、売却代金が手に入るまで、仲介会社が提携する銀行が購入する資金を立て替えるシステムがあります。買い替えたい物件の購入資金支払いまでに売却代金が入金にならない場合も同様です。名称は「買い替えのつなぎ融資サポート」「立て替え払い制度」「資金のつなぎ制度」など、仲介会社によって異なります。
住まいを売却できるまで、つなぎ融資で購入資金の残金を支払い、住まいが売れたらつなぎ融資を返済します。つなぎ融資を利用する際は利息や諸費用がかかりますが、面倒な仮住まいなどをする必要が無くなり、仮住まいや引越しの費用や労力がかかりません。また、売却を急いで価格を値下げするより、売却活動が長く確保できるメリットがあります。但し、注意したいのは、つなぎ融資サポートには、期間が決められていることです。あらかじめ、確認しましょう。
■その他の安心サポート
大手不動産会社では、売却をした後に、雨漏りやシロアリの害など建物に何らかの不具合が生じた場合の補修や保証サービスなどを行っています。瑕疵補修期間や補修費用上限などは会社により異なります。売却する側にとっても購入する側にとっても、購入後の思わぬトラブルを回避するための安心のサポートでしょう。
以上のように、大手不動産会社仲介会社は、売却をスムーズにするサポートシステムが充実しています。熱心に売却活動に取り組んでくれることが一番ですが、サポートシステムがあることは売却の際の安心材料になりますね。売却を依頼する際は、サポートシステムの有無、内容、条件などの詳細を確認しましょう。
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