前回は、家に住みながらオープンハウスを開催する際のメリット、デメリットを紹介しましたが、オープンハウスで売り主がいる場合、購入希望見込み客から聞かれること、対応の仕方で、気をつけることを紹介します。

●家族や生活環境、生活しやすさはまとめておこう
家を内覧に訪れる購入希望者から聞かれる基本的なことは以下のとおりです。
◎築年数、居住年数。増築や修繕をした場合は、その旨と時期
◎住んでいる人の家族構成は?
◎敷地内駐車場は?来客の際、近くに駐車場はあるか?
◎通勤手段、通勤時間、道路の渋滞、交通アクセスの利便性はどうか?
◎周辺環境は?気になる騒音はないか?
◎買い物はどこでするか?
◎病院は近くにあるか?病院の評判は?
◎収納スペースは足りているか?
◎日当たりは?
◎部屋をどう使っているか?(来客はどこに通すのか、食事はどこでするか、夫婦の寝室、子供部屋はどうしているか?など)
◎住まいや暮らしで不便なことはないか?
◎隣近所にどんな人が住んでいるか?

マンションの場合
◎管理費・修繕積立金等の費用、大規模修繕計画はどうなっているか?
◎インターネット環境は?
◎隣、上下階、同じフロアにどんな人が住んでいるか?
これらは、暮らしの基本的なことなので、あらかじめまとめておきましょう。売り主が不在の際は、不動産会社の担当者に書いて渡しておくといいでしょう。購入希望者により詳しい情報を伝えることで売却活動がスムーズになります。本気で検討している方にとって、隣近所にどういう人が住んでいるかは重要ですし、細かく聞かれる場合もあります。

●子どもがいる場合に聞かれること
購入希望者に子どもがいる場合は、子どもに関する質問が出ることが多くあります。
◎保育園・幼稚園・小学校・中学校はどこに通っているか。学校の雰囲気、費用、教育環境はどうか?
◎小児科は近くにあるか?
◎近所に同じ年ぐらいの子どもはいるか?
◎近くに公園、子どもの遊び場はあるか?
◎周辺の治安はどうか?
子育て情報は、なるべく具体的に答えるのが親切です。不利なことは答えたくないと思うかもしれませんが、いいことも悪いことも正直に答えるのが賢明です。例えば不利なことがある場合でも、「こういう点は不便だけど、こういうことで解決できる、こんな利用方法もある」といった情報を伝えるといいでしょう。

●売却理由はどう答える?
例えば、ネットオークションなどで売り主から直接品物を譲ってもらうときは、顔がわからないだけに不安があります。誠実な対応の人、ものを大事に使っていた人から買うのは気持ちがいいものです。「使う機会がないため」「サイズが合わなくなったので」など、どういう理由で売りに出すのかがわかると安心です。商品説明を読んで、ものに欠陥や不具合などがあって売りに出しているのでは、と不安になるケースもあるでしょう。
内覧会、オープンハウスで購入希望者からよく聞かれるのが、売却理由です。「勤務先の転勤が決まった」「職場が異動になって仕事場が遠くなった」「子どもが生まれて手狭になった」「子どもが独立したのでマンションに移る」「親と同居することになった」「親の住まいを相続した」といったわかりやすい理由を聞くと、購入希望者は安心します。

売却理由として買い替えは多くありますが「もっと広くて便利なところを見つけたので買い替えたい」といった、今の住まいに不満足な印象を与えたり、「ローンを払えなくなった」など、運気が下がるような印象を与えるのも好ましくありません。「住まいを気に入っているけど、理由があってやむをえず売る」というスタンスの方が、住まいの価値が上がるのは言うまでもありません。

売却理由は正直に答えるべきですが、購入希望者(お客様)の立場にたって考え、聞かれたときにおろおろしたり、曖昧に言葉を濁したりしないよう、あらかじめ答えをまとめておくといいですね。

 
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