不動産を売る際、どこに頼んでも同じではありません、どこに依頼するか、誰に依頼するかは重要です。知識不足で、しかも知らない不動産会社に頼むのは不安に思う人も多いことでしょう。不動産取引経験がある信頼できる友人、知人に紹介してもらうのもひとつですが、そういう人がいるとは限りませんね。そこで今回は、信頼できる不動産会社の見極めるポイントをいくつか紹介しましょう。

●会社の免許番号、所属団体等をチェック
まずは、ネットで会社の基本情報を確認しておきましょう。不動産売買を行なう場合は宅地建物取引業の免許(免許番号)が必ずあります。免許番号は、事務所にも掲示してありますし、ホームページや不動産広告の社名欄、名刺などにも必ず書いてあります。

免許番号は、例えば「国土交通大臣(3)第×××××号」のように国土交通大臣から始まる場合は、複数の都道府県に事務所を置き、事業を展開している会社です。「東京都知事(1)第×××××号」、「宮城県知事(10)×××××号」の場合は、東京、あるいは宮城県と、一都道府県に事務所を構える会社です。                           

その後の( )内の番号は、免許の更新回数です。番号が大きいほど長く営業している、実績がある会社です。「宮城県知事(1)×××××号」であれば、免許は5年ごとに更新するため(平成8年3月以前は3年ごとでした)、営業開始から5年以内の会社です。実績があるイコール信頼できる会社とは言い切れない場合もあります。国土交通大臣で始まる免許番号の会社は、大きい会社で幅広いネットワークを持っていることが多いと考えられますが、「宮城県知事(10)×××××号」であれば、宮城県で長く営業し、地元の人間関係があり情報を集めやすい、情報にも精通している会社とも考えられます。免許番号はプロフィールの一部、ひとつの目安として参考程度にとどめましょう。

また、一般社団法人不動産流通経営協会公益社団法人全日本不動産協会など、加入団体なども併せてチェックしておきましょう。これらの団体は、消費者の安全と信頼を確保すること、従業員の資質向上などを目的に活動しています。


●行政庁、国土交通省サイトで過去の行政処分等を確認

不動産会社が信頼できる会社かどうかを見極める方法として、過去の行政処分歴を確認するのもひとつです。行政庁の宅地建物取引業を所管する部署では「宅地建物取引業者名簿」の確認が可能です。名簿には、会社の基本情報のほか、過去の行政処分歴も記載されています。いつ、どんな違反行為があり、どのような処分(指導、業務停止など)を受けたかがわかります。

また、「国土交通省ネガティブ情報等検索サイト(URL http://www.mlit.go.jp/nega-inf/cgi-bin/searchmenu.cgi?jigyoubunya=takuti」でも最近5年分の行政処分等の情報を公開しています。


●最も重要なのはきちんと説明はしてくれるか?

例えば、お見合いで経歴書を見ても相手の人となりがわからないように、免許番号や名簿を見て基本情報を入手したところで、信頼できる会社かどうかは判断できません。いわゆる大手であれば、実績もネットワークもあり、社員教育も受けているので安心感はありますが、大手だから信頼できるとは言いきれません。地元で長く営業している会社なら、近隣の評判を聞くのもいいでしょう。会社により得意・不得意分野もあります。どういう物件が得意なのか(マンションか、一戸建てか、土地)も、目安になるでしょう。

そして、担当者の資質、相性も重要です。直接話し、コミュニケーションをとりながら判断します。

問い合わせた時の応対はどうか。急がせたり、しつこく営業するなどはもってのほかです。契約や価格の要望や希望を聞いて、的確にアドバイスや提案をしてくれるか。契約内容、手数料、販売方法、売却の流れ、どのようなサポートをしてくれるのかなど、必要なことを丁寧に説明してくれるかなど、重要な部分です。また、自分から売却の手続きや売却後の税金のことなども聞いて、専門知識があるか、わかりやすく説明し、熱心に販売活動をしてくれるか、しっかり見極めてから契約しましょう。

 
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