新築マンションのモデルルームと違って、実際に住む住戸の広さ、仕様、部屋の眺め、環境、住み心地が体感できるので、購入者にとっては非常に参考になります。
そして売主にとっては、大きなヤマになります。来訪する人は、立地や間取り、広さ、価格など、書類上の条件をある程度納得している購入検討者になります。現地見学を成約につなげるために、より良い状態で見てもらいましょう。
ちなみに、オープンハウス・オープンルームは、部屋を解放して購入検討者が予約なしで自由に訪れて室内を見学できる現地販売会。住民は立ち会わず、不動産業者にカギを預けて、ゆっくり見てもらいます。一方、内覧は、購入希望者は事前に日時を決めて来訪し、売り主立ち合いの上で室内を見てもらいます。
少しでも早く高く売るためには、第一印象をよくすることが大切です。私の場合、水廻りはそれほど傷んでなかったのでハウスクリーニングは依頼しませんでしたが、程度によってはハウスクリーニングを依頼した方がいいでしょう。
玄関・水廻り・リビングの掃除がポイント
ハウスクリーニングに依頼しないで自分で掃除をする場合、印象をよくするために、特に注意したいのは、玄関、水廻り、リビング、バルコニーです。悪印象をもたれないために注意したい点は以下のとおりです。
■第一印象を決める玄関はすっきりとキレイに。靴を出しておかないこと。ホコリやゴミを拾い、タタキは四隅までピカピカにしておきます。
■リビングの床は、掃除、雑巾がけをしてワックスをかけます。古い、またはシミなどがある汚いカーペットや個性的すぎるカーペットは外しておきます。リビングの窓拭きも忘れずに。エアコンから嫌なニオイがしないようにフィルターのホコリを取り除きます。■ドアノブがベタベタしていると不快感を与えるのでピカピカに拭いておきます。
■水廻りは、印象を左右するポイント。キッチンのシンクや洗面所の水アカ、浴室のカビ、トイレの便座や便器内の黄ばみや汚れを落としておきます。排水口に専用のパイプ用洗剤を流し、嫌なニオイを防止。蛇口と鏡も意外に目立つのでピカピカに磨いておくこと。マットやスリッパ、タオルなどの小物類もチェック。■収納スペースの中やバルコニーもすべて見せるため、散らかっているものをまとめて納戸などに押し込んだり、バルコニーに出すのはＮＧ。
広く明るく清潔感がある部屋をアピール
掃除の際は自分では見慣れている部屋を、客観的な厳しい目で見てチェックしましょう。汚れやゴミ、ホコリを取り除くのはもちろん、広く、明るく、清潔感がある印象を与えることが大事なので、実際より狭く感じさせないよう、家具の配置にも注意して、モノはできるだけ置かずに整理整頓をしておきます。意外に気になるニオイ対策もしっかりと行ないます。内覧者の訪問前に10分ほど窓を開けて換気をするだけでも効果があります。
来訪は陽が入る明るい昼間に。冬は寒すぎない、夏はムシムシしないよう室温にも注意します。
売却を決めたらいつ内覧が行われてもいいように、キレイをキープしておきたいもの。ちょっとした印象が見学者の心理に大きな影響を与えます。内覧会の際は、ペットは外に連れ出しておきましょう。玄関やリビングに、ちょっとした生花を飾るのも印象をアップします。
