不動産売却にはポイント・コツがあります
せっかく所有する物件を売るのであれば、出来るだけ高く売りたいというのは当たり前のことです。特にかなり高額な取引となりやすい不動産の売却においては、少しの工夫が大きな変化となって現れる場合もあります。次項以降にて、そんな不動産を出来るだけ高く売るためのポイント・コツの内、特に不動産会社が教えてくれない(他の人があまり実践していない)ポイント・コツについてご紹介していきます。よく覚えておいて、より利益の大きい取引を実現しましょう。
先手必勝 早め早めの行動を
まず最も大切にしていただきたいことは実際に売却する時期より、出来れば1年前、遅くとも3ヶ月前には売却のための行動を始めるようにすることです。言い換えれば、時間に余裕を持つ、ということが大切になります。
一つの例を考えてみましょう。あなたの手元に相続や贈与などにより所有権を得た物件があります。そこに不動産会社の人間が訪ねてきて、「この物件を〇〇円で売ってください」と言ってきたと仮定します。あなたはその不動産会社に即断で物件を売るでしょうか? ほとんどの人の答えはNOでしょう。なぜなら「もっと高値で売れるかもしれない」と考えるのが普通だからです。しかし、売却までに費やせる時間に余裕が無いと、往々にして「買ってくれるなら何でも良い」と利益の乏しい話に飛びついてしまいがちです。また、時間的な余裕が無いことが購入検討者にばれた場合、足元を見られてしまう可能性もあります。そんなことにならないように、出来るだけ早く行動を始めるようにしましょう。
粘り強い交渉を行う用意があれば、「高値でも、この物件を買う」という人に巡り合える確率は上がります。不動産売却では先手必勝を心掛けるべきと言えるでしょう。
誠実かつビジネスライクを心掛ける
購入見込みの人が見付かった場合、売買契約の締結に向けた交渉が始めることになります。この交渉は粘り強く、簡単に相手方の条件に飛び付かないよう行うべきというのは前項で述べましたが、更に気を付けて欲しいことが2点あります。
1つ目はあくまで誠実な対応をするということ。最低限のマナーは守り、物件についての情報は隠し立てしないようにしましょう。相手が人間である以上、信頼関係の構築は取引を好条件かつ円滑に進めるために欠かせません。また、変に物件の悪い情報を隠していると、後々トラブルになって余計な損失を招くということも十分あり得ます。
2つ目はいくら誠実にと言っても下手には出ないことです。自己所有の物件を売却する以上、あなたは立派な商売人です。それも不動産の売却という高額な案件を取り扱っているという重責を担っています。であれば、いくら相手に物件を買って欲しくても、下手に出るというのは二流の方法です。相手の気分を損なわない程度に、自信を持って交渉に当たりましょう。あなたから減額などの譲歩を提案する必要はありません。相手から要請されて初めて検討すれば良いのです。人情や焦燥感に駆られて不利な条件を呑んだりせず、ビジネスライクな交渉に徹する。このコツをしっかりと覚えておいてください。