ある程度築年が経過した自宅を売却するとき、一戸建て、マンションを問わずあまりにも使用感がある場合、リフォームしてから売却するべきか、それともそのまま売却するべきか悩む方もいらっしゃいます。
また、リフォームして売却する場合でも、どこまでリフォームして売却するべきかということも悩んでしまうポイントになります。
今回は、売却にあたってリフォームすべきか否か、リフォームはどこまですべきかについてお話します。
一戸建てなら築年数が一つの目安
まずは一戸建てから考えてみましょう。売却にあたっては、売却前に不動産会社による物件の価格査定を行うのが通例です。その際、一戸建てでは、建物の築年数が税務上の耐用年数、木造なら22年、軽量鉄骨造なら27年といった年数を一つの目安として建物の評価を行います。これまでに大規模なリフォームを行っていた場合やこまめに修繕しながら大切に建物を維持してきた場合など建物の状態が非常に良い状態で維持されているものは、多少建物を評価しますが、通常、一定築年数を超えた建物の評価はほとんどなく、土地価格の評価となります。
従って、建物を評価してもらえない以上、そうした建物の内部をいくらリフォームしても気持ち評価が上がる可能性はあるものの、結局は土地のみの評価とほとんど変わらないものとなります。
こうしたことから、一戸建ての場合は、建物の築年数が耐用年数を超えているようなら、リフォームせず、そのまま売却する方が得策であると言えます。
マンションなら最低限壊れたところは直して売却すべき
次に、マンションの場合ですが、マンションは基本的に立地と建物の価値で評価するため、リフォームは査定に大きな影響を与えます。ただし、例えば500万円のリフォームをしたからといって、500万円分の価値が上がる訳ではありません。あくまで相場に準拠した価値でしか売却はできないからです。
そこでマンションの場合は、どこまでリフォームするかという点がポイントになってきますが、壊れている設備(給湯器やガスレンジなど)やクロスの剥がれなどがあれば、価格査定に影響が出るため、最低限使用できる状態または見ておかしくない状態にしておく必要はあります。
リフォームで売却価格アップは期待できるか
その先のグレードアップやイメージアップは価格査定の際、不動産会社の方にそうしたリフォームで売却価格がアップするか、相談して決めた方がよいでしょう。
そのとき、思っているよりも価格アップが期待できないのであれば、最低限のリフォームで抑えておくべきとなります。