不動産業者のセールスマンからたびたび「この物件は利回りがいいから良い物件ですよ!」「こんな利回りがいい物件は他にないから買いですよ!」なんて言われることはこれまでございませんでしたでしょうか?
しかしこの「利回り」という言葉が表面的な利回りを指す言葉として使われているのか、それとも真の利回り(実質利回り)を指す言葉として使われているのかによってその意味は大きく異なってくると考えます。不動産業者が「利回りがいい」と言うのは大抵表面利回りのことを指すのであり、この言葉に騙されないようにしなければなりません(初心者以外の方は重々ご承知かと思われますが)。
利回りを第一に考えて不動産の購入を検討することは必ずしも悪いことではないのですが(実際多くの方がそうされていると思います)、「利回り」の内容を十分に調査してからご購入されることをお勧めしたいです。
特に同じ利回りでも都心にある物件か地方にある物件かでも大きく変わってきますし、今後高値で売却することができそうかそうでないかによってもかなり変わってきます。たとえば利回り自体が他の物件より良かったとしても、売却できた価格が購入価格の7割近くとなってしまったら元も子もございません。
したがって、不動産の購入の際には実質利回り、すなわち不動産を購入するときや維持していくためにかかる費用がいくらとなるかを重要視することが必要であると思われます。
また、仮に利回りがいい物件と業者に言われた場合は以下の点に注意すべきです。すなわち、実質利回りも高いのかどうかということと、相場より高い家賃が設定されていないかということです。まず、いくら表面的な利回りが高かったとしても、ランニングコストがかなりかかってしまって実質利回りが悪くなるような物件もあります。また、家賃が高く設定されていて利回りの計算方法がそもそも誤っている場合もあります。
このようにならないためにも、費用や相場の家賃は常に自分で主体的に調査し計算することが求められていると考えて頂ければと思います。