今回は、内見・下見における【16のチェックポイント】その5です。
13.給排水設備
できれば、受水槽や高架水槽も確認させてもらいます。受水槽は水圧異常や水の汚れがないか、高架水槽は内外壁の塗装の剥がれ、内壁の汚れ、漏れ・悪臭がないかなどを確認します。また、水道から赤水がでていないかどうか、できれば実際に水道を流して、現地で確認させてもらいましょう。さらに、揚水ポンプ、排水ポンプなど、すべてのポンプ類が問題なく作動しているかも、専門家と一緒に現地で確認することをお勧めします。
14.空調設備
どのメーカーか、何年型か、事務室の大きさに対して馬力や数は適正化、適切に利用されているか、室内機の移動が必要な箇所はないかなどを確認します。一部を賃貸する可能性があれば、借りる立場のテナントになったつもりで確認することも必要でしょう。
15.消防設備
消防法に抵触しないように、以下の各ポイントをしっかりと確認してください。
●消火栓にホースは正しく格納されているか
●送水口の口が歪んでいないか
●火災報知器は表示灯がついているか
●ボタンのカバーはついているか
●受信機は正常に働いているか
●排煙装置は正常に働くか
●スプリンクラーの制御弁は正常に働くか
●圧力は正常か
●防火シャッターは降下や巻き上げ、開閉がスムーズにできるか
●避難経路に障害物は置かれていないか
●避難誘導灯は点灯しているか
●消火器は定位置に置かれ、直ちに使用できる状態か
また、最新の消防点検報告書を見せてもらい、改修指導事項の有無も確認しましょう。
[売主に関する現地チェックポイント]
16.売主または売買仲介会社の担当者
最後に、売主や仲介会社の担当者は信頼できそうか、実際に顔を合わせて、相手の目を見て判断しましょう。非科学的ですが、経営者としての直感に従い、信頼できない相手とは取引しないことです。また、可能であれば売却に至った理由を直接確認し、相手の事情を知って交渉を有利に進めましょう。
参考文献
自社ビル取得&運用マニュアル(すばる舎リンケージ)
株式会社ダク・エンタープライズ
株式会社首都圏ビルマネジメント
代表取締役 阿部龍治