今回は、物件情報を収集する【8つの具体的な方法】その3です。
4.信頼できる仲介会社やコンサルティング会社
不動産仲介会社やコンサルタントなどに、物件情報の紹介を依頼することもできます。特に仲介会社はこれが本業ですから物件情報の数も多く、早い段階で幅広い選択肢を得ることができます。大手の仲介会社なら全国の情報を持っていますし、逆に独立系の小さな仲介会社は、地元に密着したきめ細かい情報網を持っています。
また、仲介会社に日頃から自社ビル取得の希望を伝えておくと、掘り出しもの物件が出たときに優先的に紹介してもらえることも少なくありません。そうした人脈を通じた紹介を期待することができます。自社ビルの取得を考え始めたら、早めに仲介会社やコンサルタントなどの信頼できるパートナーを探し、継続的な付き合いを始めるといいでしょう。
5.知人や専門家、関連する会社などの紹介
仲介会社以外にも、取引先の企業、税理士、公認会計士、弁護士、さらには個人的な知人などから物件を紹介されることもあります。前述したように、建設会社・内装会社などが、自分たちの仕事を作るために物件情報の仲介をすることもあります。こうした直接紹介の物件は、売主と直接交渉するケースが多くなります。その分、情報は新鮮で競合もいませんが、仲介会社などのクッションがないため交渉が直接的になり、その場で回答を要求されることもあります。十分に注意して、必ずほかの物件と比較検討したり、専門家の助言やセカンドオピニオンを求めるなどしましょう。
6.ポスティングチラシ・折込チラシ
新聞の折込チラシや郵便受けにポスティングされる募集チラシも、大切な情報源です。売主から物件の売却依頼をされた仲介会社は、通常、新聞折込や周辺地域へのチラシのポスティングを行うからです。また、中小企業では多数派となる「近隣地域への移転」に適した情報が多いのもメリットです。
招待的に自社ビル取得を考えている状況であれば、たとえ企業向けの物件でなくても、不動産関連の用語に親しんだり、相場感の養成にも役立ちます。将来のために事例を知っておきたい、集めておきたいと考える社長さんも多いようです。ゴミ箱に捨てる前に、ちょっと興味を持って眺めてみましょう。
参考文献
自社ビル取得&運用マニュアル(すばる舎リンケージ)
株式会社ダク・エンタープライズ
株式会社首都圏ビルマネジメント
代表取締役 阿部龍治