今回は、物件の価値を高める【7つの設備】の3~4について、簡単に解説いたします。

3.光ファイバー回線

ネット通信のインフラは、アナログ → ISDN → ADSL → 光ファイバー と常に進歩しています。

中小企業のホームページであっても、動画などの大容量データを利用することが多くなっていて、光ファイバーが使えることをビル設備の必須条件として挙げる企業も増えています。これからの時代、光ファイバーが使用可能であることは、もはや最低限の条件となるでしょう。

なお、光ファイバーはビジネスエリアであればほとんどの地域でサービスが提供されています。また中古物件の場合は、既存の配管を利用してすべてのフロアで利用できるかを確認しましょう。新たに配管を設置しなければならない場合には、あらかじめ業者に見積りを出してもらってください。

4.OAフロア(フリーアクセスフロア)

新築の中型・大型オフィスでは、ほとんどのケースで竣工時にOAフロアを施工します。

OAフロアとは、床面の上に隙間を作って二重の床面とし、電話、電気、LAN回線などの配線をその隙間にとおすことによって、コードの少ないすっきりとしたオフィスを実現するものです。

既存の建物でも、リニューアル工事と同時に行えば問題なく導入できますから、検討してみるとよいでしょう。天井が低い場合には導入できないこともありますが、低い天井向けの製品もあるほか、フロア全体ではなく、一部のみ施工することもできます。

ただし無線LANや電気配線を利用した高速電力線通信(PLC)が普及すると、必要性が薄れるという可能性もあります。

また、OAフロアには、いくつかのタイプがあります。

床下に溝があり斜めに敷くことができないタイプと、斜めに最短経路で敷くことができるタイプがあります。

床荷重なども考慮したうえで、選択するといいと思います。

参考文献
自社ビル取得&運用マニュアル(すばる舎リンケージ)

株式会社ダク・エンタープライズ
株式会社首都圏ビルマネジメント
代表取締役 阿部龍治

 
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