自社ビル取得の「候補エリア」を絞り込む【7つのポイント】は、以下の通りです。

(1)取引金融機関の営業エリア

(2)取引先(特に仕入先)との関係

(3)顧客層や顧客エリア

(4)電話番号変更の可能性

(5)社員の通勤事情

(6)人材の集めやすさ

(7)移転後の事業展開計画

これらのポイントに注目して、最初に大きく希望エリアを絞り込みます。

そして、自社の希望条件を加味して、相対的に判断して候補エリアを決定します。

実際の物件調査をした場合、物件が希少であることもありますので、優先順位を考慮したうえで、第1希望から第3希望位まで候補エリアを決めておくといいでしょう。

それぞれ、ポイントを見てきましょう。

ポイント1.取引金融機関の営業エリア

自社ビル取得費用のかなりの部分は、金融機関から借り入れをする場合が多いでしょう。これまでに培ってきた信頼をもとに融資を受け、長期にわたって返済していくことになります。多額の借り入れですから、取引金融機関は企業にとって大切なビジネスパートナーとなります。そのため、自社ビルの候補エリアを選ぶにあたっては、融資を受ける金融機関の営業エリアを意識することはとても重要です。

ポイント2.取引先(特に仕入先)との関係

金融機関と同じく、ビジネスパートナーである取引先との関係も軽視はできません。特に、仕入先が物件の取得候補エリアにも配送可能かどうか、事前に確認する必要があります。また、力関係によっては、取引先や関連会社に、取得した自社ビルの一部のフロアへ入居してもらうという選択肢もあります。この場合、非常に強固な関係を築くことができますが、取引先との距離感については、それぞれの企業に独自の考えがあると思いますので、各社で十分な検討が必要でしょう。

自社ビルエリアを絞り込む【7つのポイント】(中編)につづく

参考文献
自社ビル取得&運用マニュアル(すばる舎リンケージ)

株式会社ダク・エンタープライズ
株式会社首都圏ビルマネジメント
代表取締役 阿部龍治

 
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