第9回では、自社ビルを取得【17ステップ】のステップ15のうち、リニューアルについて、詳しくポイントを見ていきましょう。

ステップ15.新築工事・リニューアル

[購入した建物をリニューアルするケース]

自社ビルとして中古物件を購入した場合、そのまま何も手を加えずに利用できるケースは稀です。

一般的には、自社が営業できるように、修繕・交換などのリニューアル工事を実施することになります。

[主なリニューアル工事の内容]

・屋上防水

・壁面防水

・窓サッシュ防水

・鉄部塗装

・エントランス改修

・ポンプ交換

・電気設備改修

・エレベータ改修

・空調交換

・機械警備設置

・防犯カメラ設置

・外壁リニューアル

・トイレ改修

・内装改修

・耐震補強

・その他、自社ビルとして必要な改修

購入時において、他にも検討している方がいる場合に、物件を抑えるために早期決断を強いられる場合もあると思いますが、中古物件の場合に修繕箇所が少なくみており、購入後に想定外の費用がかかってしまうことも少なくありません。修繕履歴などをきちんと確認して予算の中に組み込むことが非常に大切となります。

可能であれば、購入前の段階からリニューアルを担当する建設会社またはリニューアル会社を決めて、内見・下見の際に同行してもらい、早い段階から相談しながら、工事内容を決定しておくことをお勧めします。契約の段階ですでにリニューアルにかかる費用概算が予想できているため、資金調達の際に、併せて借入をしておくことも可能となります。

中古物件の修繕費用が予想外にかかり、新築の方が安いという場合も少なくありません。特に、耐震補強は多大な費用が掛かります。

旧耐震物件の購入を検討する場合は特にそのあたりも考慮のうえ、決断する必要があります。また、エレベータのない物件を購入する場合、購入後にエレベータを付けることは困難であることが多いため、事業内容や来客の有無や頻度などを考慮する必要があります。

(その10)へ続く

参考文献
自社ビル取得&運用マニュアル(すばる舎リンケージ)

株式会社ダク・エンタープライズ
株式会社首都圏ビルマネジメント
代表取締役 阿部龍治

 
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